Project/Area Number |
19K14053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尹 得霞 東北大学, 教育学研究科, 助教 (40756053)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | マルチリンガル / ライフストーリー / 多言語学習 / 熟達過程 / 多言語 / 言語習得 / ことばの学び体験 / 質的分析 / 多言語話者 / ことばの学び / 熟達体験 / 外国語の学び |
Outline of Research at the Start |
多言語を活用できるマルチリンガルの言語学習体験には、言語間の相互作用によることばへの気づきや学び方の学習といった外国語の深い学びに関わる重要な手掛かりが多く存在している。そこで 本研究では、英語・日本語を含めたマルチリンガル環境(多言語活用環境)にある日本在住の幼児児童生徒及び家族を対象とし4年間に渡る縦断的な調査を通して体験の詳細な分析を 行い、単なる英語の日常会話の学びにとどまらず、多言語活用、異文化理解、及びグローバ ルな市民性の育成を目指す外国語学習方略を構築し学習実践プログラムを提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多言語話者(マルチリンガル)の視点から日本における英語教育を再考し、「外国語が使える日本人」の育成と日本の言語環境における有効な外国語教育の在り様について提言することにある。マルチリンガルの外国語学習体験には、英語を含めた外国語の深い学びに関わる重要な手掛かりが多く存在している。そこで本研究では、英語・日本語を含めたマルチリンガル環境(多言語活用環境)にある児童生徒を対象とし、参与観察とインタビュー調査を通して体験の詳細な分析を行い、単なる英語の日常会話の学びにとどまらず、多言語活用、異文化理解、及びグローバルな市民性の育成の在り方に関する外国語学習方略について提言する。 2023年度は,3名の成人のマルチリンガルを対象とし,継承語・母語(第二言語)で語ったことばの学びの体験をライフストーリーの手法を用いて分析を行った。分析の結果から,マルチリンガルの多言語習得過程は,自身が置かれた環境の中で,「自分と中国語との関係性を自問する」中で,中国語を学ぶ意義や関心といった「中国語に向き合う姿勢」が形成され,家庭内の自然な会話を通して「ことばを使う方略」を学び実践していくという体験の連続による点が明らかとなった。更に,複数の言語を使い分ける体験を通して,ことばによって異なるニュアンスや使い方といった「ことばそのものの認識と気づき」が生じている点が多言語習得過程の特徴として見出せることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)による国際的な移動制限が緩和された後も続いた生活環境の変化により、予定していた縦断研究に参加予定だった複数のマルチリンガル家庭が予期せず生活環境を変えることとなった。そのため、継続的なデータ収集が不可能となり、予定していた研究計画の実行が困難になった。こうした状況を受け、研究を継続するための新たな対象者の選定とネットワークの構築が必要となったため、研究の遂行に遅れが生じた。しかし、今年度は新たな対象者を選定し、研究協力の関係が再構築されたため、対象者の家庭を訪問し調査を実施する計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、既に確保された新たな対象者に対して調査を実施する予定である。また前年度に調査を行ったマルチリンガル対象者への継続的なフォローアップ調査を実施する。その際、調査で使用する言語を第1言語である日本語に設定し、より日常的で自然な場面設定の中で、マルチリンガル当事者の視点から学びの体験を調査する。 また、得られた研究成果を、国内外の学会等において公表する。
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