Project/Area Number |
19K14161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
門松 愛 名古屋女子大学, 文学部, 講師 (60804119)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 保育者養成 / 保育者の専門性 / 文化的相違 / ベトナム / バングラデシュ / アジア / 子どもと関わる技術 / 保育者論 / 専門性 / 保育理論 / モンテッソーリ / 保育 / 教授法 / 子ども |
Outline of Research at the Start |
本研究では、保育者に求められる専門性の文化的な相違を検討することを目指す。そのために、保育者養成課程において「子どもと関わる技術」がどのように教授されているかを明らかにする。その際、研究対象国として、バングラデシュ、ベトナム、タイの3国に注目する。これら3国は、保育実践の背景となる保育理論を欧米諸国から輸入しているという共通点をもつ。欧米諸国から輸入された保育理論が各国においてどのように独自化されているのかを検討することで、保育者に求められる専門性の文化的な相違を鮮明に描き出すことを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、保育者に求められる専門性の文化的相違を子どもと関わる技術から明らかにすることを目的としている。そして、そのための着眼点として欧米諸国の保育理論の独自化に注目している。当該年度は、ベトナム、バングラデシュ、日本、アメリカの比較研究を中心におこなってきた。加えて、特に理論的な側面において、そもそもの保育者に求められる専門性像の国際的な相違を明確にする必要がでてきたため、保育者に求められる専門性の相違について文献調査をおこなった。結果として、得られた成果は次の2点である。 1点目に、ベトナム、バングラデシュ、日本、アメリカの比較研究を通して、それぞれの国で求められる専門性のなかでも、特に子どもの能力獲得のための子どもとの関わり、友好的な関係を築くことへの重点の置き方、ケアの観点からの支援が各国で異なることが明らかとなった。 2点目に、日本および諸外国の専門性研究の相違を検討した結果、日本と諸外国では、「ケアの倫理」という観点、トップダウンの枠組みという視点、教育的専門性という視点で求められる専門家像が異なることが示唆された。 以上の結果をふまえて、それぞれで求められる保育の在り方の相違も背景にはあるが、子どもと関わる技術という点では、欧米発の子どもの能力獲得のための支援は日本以外のアジア諸国では共通して見られる一方で、日本で特徴的と言えるような子ども理解やケアをする観点からの関わりに関する言及は諸外国ではあまり見られないことがうかがえた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度については、産休・育休取得により延長実施をおこなったものである。当初の計画で行う予定であった現地調査等が、乳児の育児等による事情からできなくなっているため、オンライン調査や文献調査を中心として調査をおこなってきた。欧米諸国の保育理論の影響に関しては、一部分で確認できてきた部分はあるものの、保育思想にまで深く掘り下げることはできておらず、今後の研究の進展が必要である。また、追加的な文献が必要となってきているが、現地でしか販売がなくオンライン上では入手できないような文献もあるため、当該国の文化歴史をふまえて考察することが困難となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に関しても、乳児の育児をおこなっている関係上、現地調査をおこなうことが困難であるため、現地調査はオンライン調査に切り替えて実施する。ベトナム、バングラデシュについてはそれぞれの国での教科書分析等が終了しているため、これまでの研究成果に基づいて、特にケアの視点から保育者養成校へのオンライン調査を実施することで実践的な部分に関する研究を補完していく。理論的な部分において必要な追加資料に関しては、現地の研究協力者に依頼するなどして文献情報を収集し、分析できるように準備していく。
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