Project/Area Number |
19K14167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09030:Childhood and nursery/pre-school education-related
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Research Institution | Sakushin Gakuin University Women's College |
Principal Investigator |
設楽 紗英子 作新学院大学女子短期大学部, 幼児教育科, 准教授 (10720633)
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Project Period (FY) |
2020-02-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 性役割態度 / ライフコース / 保育者 / キャリアパス / 離職 |
Outline of Research at the Start |
近年、保育者不足が社会問題となり,保育者の確保と職業継続支援が日本社会にとって大きな課題である。保育者の離職理由は非常に日本的であり,他職種よりも,伝統的な女性の役割に沿ったライフコース選択をすることが特徴的である。一般的に,性役割態度(平等主義的/伝統的)が平等主義的であると職業継続に対して意欲的であるとされるが,日本の女性の場合は,性役割態度やキャリア志向に関わらず,家族の事情を考慮するといった特徴が見られる。さらに,保育者に的を絞ると,性役割態度と職業継続について一般的な知見が当てはまりづらい。そこで,本研究では,性役割態度を切り口に,保育者の職業継続に観する態度形成を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、2022年度に【研究3】保育系学生の性役割態度の発達その2の追加調査として実施した【研究3-2】親の性役割期待の取り込みとの関連について調査結果をまとめ、学会で発表した。 【研究3-2】では、保育系学生と非保育系学生を比較しながら、性役割態度とライフコース価値観、保育職就労意思、親の性役割態度期待の取り入れなどとの関連について検討した。 まず、性役割態度を多重対応分析により構造を検討した上で進路選択との関連を検討したところ、保育系女性や、短期大学が最も平等主義的であり、専攻により性役割態度に違いが見られることを示した。(日本教育心理学会大65回総会にて発表) 次に、性役割態度と保育職就労意思(保育系学生)、ライフコース価値観(保育系学生、非保育系学生)の関連を検討したところ、保育系女性は、非保育系女性よりも結婚や出産、就労継続の重視が顕著であるが就労優先のライフコース価値観タイプは少なく、多くは保育職就労意思を有すること、保育系女性は基本的に稼得役割について平等主義的であり、保育職就労意思有りの場合、家庭内役割も重視していることを示した。(産業・組織心理学会第38回大会にて発表) そして、性役割態度と親の性役割期待との関連を検討した。学生の性役割態度について多重対応分析を行った結果に対して親の期待の関連を回帰分析で検討し、親の性役割期待は平等主義的性役割態度に対して抑制的に関連することを確認した。さらに、性別と専攻、親の期待の取り入れの高低により学生を8群に分け、性役割態度の構造上の位置の違いを検討し、保育系には親の期待の特徴による違いは部分的にしか見られないこと、特に女性において、親の期待の取り入れは、家庭内役割を重視する傾向を強めているものの、女性の稼得役割と共同性に対する態度には関連していないことを示した。(日本心理学会大87回大会にて発表)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度以降、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、計画通りに調査を行うことが難しかったことに加え、勤務校の学務関係でも多くの対応が生じ、研究へのエフォート率が当初の予定よりも削られていた。さらに、【研究3】について、調査の追加変更を行い、その結果の発表を行っていたため、【研究4】と【研究5】の実施が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、縦断調査である【研究1】の内容をまとめる必要がある。併せて、特に、【研究3】と【研究3-2】の結果を踏まえ、続く【研究4】と【研究5】の実施内容と方策を見直し、データを取得し、発表につなげていく。
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