5歳児の報酬分配における公正判断と作業量/総報酬量への重みづけ
Project/Area Number |
19K14404
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Mimasaka University |
Principal Investigator |
津々 清美 美作大学, 生活科学部, 准教授 (70584358)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 公正判断 / 総報酬量 / 平等志向 / 分配 / 幼児 / 分配公正 / 報酬分配 / 作業量 / 重みづけ / 公正 / 公正志向タイプ / 推定値 / 作業量と総報酬量 / 公正さ |
Outline of Research at the Start |
本研究は,ある作業の見返りとして得た報酬をどのように分配すれば公正であるのかという報酬分配課題を用いて,幼児の分配公正に焦点を当てた研究である。これまで申請者は,幼児が総報酬量(数)という数的要因によって分配公正を変化させることや,乏しいときや豊かなときの幼児の志向タイプとその推定値を見出してきた。しかし,これらの分配公正において,幼児が作業量と総報酬量(数)のどちらにウェイトをおいて分配行動や公正判断を行っているのかは不明であった。そこで本研究では,幼児の視線も測定することにより上記の疑問点の解決を試みていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、作業量の異なる登場人物2名に対して報酬を分配するとき、どのように分配するのが公正であるかを問う報酬分配課題を用いて、このときの5歳児の分配における公正さを検討した。 本研究では、分配する際の総報酬量が豊かなときの条件を複数設定した実験を行うことにより、特に、2018年に発表した乏しい総報酬量のときの結果と比較して、豊かな総報酬量を分配する際に、5歳児の平等志向(徹底的平等主義と相対的平等主義)がどのような推定値になるのか、また、ウェアラブル型のアイトラッカーを参加児に装着してもらった状態で、分配や分配理由を測定する際、参加児が登場人物の作業量と手元の総報酬量をどのように関係づけているのかを検討すること、の2点を主な研究目的とした。 2023年度では、アイトラッカーを用いた実験結果の一部について学会発表を行った。そこでは、徹底的平等主義者の存在が乏しい総報酬量のときよりも少なくなること(ただし、ゼロではない)、相対的平等主義者が乏しい総報酬量のときよりも増加すること、分配パターンを三つに分類した際の反応時間に違いはないことなどの結果を発表し、総報酬量に対して5歳児が柔軟に切り替えていることを指摘し、実行機能の能力との関連を示唆した。 また、2022年度に時間を要していたアイトラッカーによる視線データの抽出および、データ分析をすすめ、現在、論文執筆をすすめているところである。論文執筆については、現在進行形であるため、2024年度も引き続き論文執筆をすすめ、論文として投稿・発表していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
主に次の3点から研究に遅延が生じている;(1)2019年からのCOVID-19の大流行により、しばらく幼児を対象とした実験を行うことが難しく、実験が先送りになってしまったこと、(2)アイトラッカーを用いた視線測定によるデータ抽出に時間を要したこと、(3)業務が多忙になってしまったこと、である。
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Strategy for Future Research Activity |
論文執筆を行なっているところである。2024年度は最終年度となるため、当該年度前半中に論文執筆を終え、論文投稿を行っていく。論文は、英語論文の投稿を目指して執筆しているところであるが、想定したよりも時間を要すると判断される場合は、日本語による論文執筆に切り替えて投稿を行っていくことも検討する。
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Report
(5 results)
Research Products
(4 results)