Project/Area Number |
19K14448
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
加藤 奈奈子 奈良女子大学, 生活環境科学系, 助教 (40583117)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2019: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | こころの可視化 / 内田クレペリン精神検査 / 箱庭療法 / 長期閉鎖環境下のストレス / 家族 / 定量化された自己 / 過統制 / 内田クレぺリン精神検査 / 視線分析 / 可視化情報 / ストレス / 閉鎖環境 / パーソナリティ / 長期閉鎖環境 |
Outline of Research at the Start |
心の健康教育において、個人が日常生活における自らのストレス要因を適切に認知しコントロールしていくことが求められている。一方ICT技術の進歩は,心拍数や睡眠深度などストレスに関連した可視化情報のアクセスを容易とし、情報からどのように対処に結びつけるかは個人に委ねられるようになっている。特に、高ストレス状況下においては、ストレス対処やコントロールの適切さが希求されている。本研究は,高ストレス状況下において有効な可視化情報の利用要件を明らかにするため,長期閉鎖環境における過統制要因の抽出、及び日常のストレス場面における生理指標を用いたフィードバックの統制度とパーソナリティ特性の関連を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1)長期閉鎖下でのストレスと家族に関する視点からの研究および課題の探索 本研究が扱う長期閉鎖環境下でのストレスに関して、そうしたストレスを抱える対象と支える家族が、ストレス対処にどう影響するのかという点に展開させ研究を行った。まず、公刊されている南極越冬隊員による手記をもとに、家族についての語りに見られるキーワードをとりあげその上で、インタビューデータを見直した上で研究発表を行った。さらに、分析対象となる書籍を増やし考察を試みた結果を紀要論文としてまとめた。 考察では、長期閉鎖環境下において家族と物理的な隔たりを経験するが、そうした家族の不在に寂しさを感じながらも、家族の存在が業務を後押しするような記述がみられたこと、さらに自分の存在について注目される中で不在の家族の存在を感じることなどがキーワードとして挙げられた。またそうした不在の家族の在り方は、任務を終えた後の家族との再適応の難しさに影響することが考察された。こうした研究を通して家族の思いも含めた複合的な形で家族を捉えることが課題として浮き彫りとなり、家族側の影響も含めた形で可視化したモデルを提示することに課題の発展性を見出したことが一つの成果であると考えられる。 (2)心理臨床における「私」を可視化することについての考察 学会や研修会に参加し、事例を検討する中で自らの可視化された情報を見ることに関して新たな視点の探索を行った。特に箱庭については箱庭という可視化されたこころの情報をどのようにこころにおさめていくかという点に注目した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の影響で、対面での個別調査ができなかったことや追加調査分を行う必要があったことまたそれに伴い研究成果の報告が遅れてしまったことがあげられる。さらに隔年開催の国際学会の中止になったことから成果報告の機会が得られなかったことから研究の遂行に全体的に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果をまとめる最終段階であり、得られた研究成果を国際学会で発表していくことを予定している。また、学会で得られた指摘も含め、必要に応じてこれまで得られたデータを外部機関への分析依頼も含め、再分析を行うことを予定している。さらに論文の執筆過程で必要であれば、再度追加の調査やインタビューの実施も行う予定である。また、「定量化された自己」との連続性に関して心理療法においても考えるべく国内外の学会にも参加する予定である。
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