主観強度のリアルタイム測定手法を用いた自己移動感覚の時間特性の実験的検討
Project/Area Number |
19K14486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | University of Human Environments (2022-2023) Ritsumeikan University (2019-2021) |
Principal Investigator |
金谷 英俊 人間環境大学, 総合心理学部, 講師 (20513039)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 自己移動感覚 / ベクション / 運動視 / 時間特性 / 脳活動計測 / 個人特性 / 脳機能計測 |
Outline of Research at the Start |
観察者が視覚運動刺激を観察している際に,自身が移動したと感じる感覚 (ベクション) の強度について,刺激呈示中に感じたベクションの主観強度をリアルタイムで連続的に報告させる測定手法を用い,ベクション強度の時間的推移の特性について検討する.併せて,ベクションが知覚される場合とされない場合の状態変化に応じた大脳皮質領野の脳活動の切り替わりを,機能的近赤外分光法 (fNIRS) を用いて測定することにより,知覚の変化に対応した脳活動の変化の様態を明らかにすることを試みる.実験結果を基に,ベクション知覚の時間特性の詳細を解明し,映像コンテンツ制作等の現場での応用へ繋げることを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,観察者が視野の広範囲に提示された視覚運動刺激を観察する場合に,観察者自身が移動したと感じる感覚(自己移動感覚,ベクション)について,観察者が感じた移動感の強度をリアルタイムでかつ連続的に報告させる手法によってベクション強度の時間的推移を計測し,ベクションの時間特性について明らかにすることを目的とするものである.前年度までの実験において,観察者の円形状の縞刺激が視野周辺部に向けて拡散していく視覚運動刺激を長時間提示し続けた場合でも,知覚されるベクションの強度は運動知覚への順応により途中で低下していくということはなく,ほぼ一定の値を保ち続けるもしくは増加するという傾向を得ている.この知覚傾向は,ベクションの先行研究で報告されている,刺激提示中にベクションを一定時間感じなくなる「ドロップアウト」と呼ばれる現象が生じることとは傾向が異なるものであろう.こうしたベクション強度の増加とドロップアウトの生起傾向の関係性に関して,運動刺激のパラメータや速度等を変化させることにより,ドロップアウトがどういった要因によって生起し変化し得るのかについて,探索的な検討を行った.加えて本年度後半以降,上記のベクション強度増加の傾向が,知覚傾向に限らず自己移動感覚関連の脳部位の活動においても生じ得るのかという問題に関して,機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いて関連部位の活動を計測することを試みている.自己移動感覚に関連する脳機能計測の先行研究を調査し,可能性が示されている脳部位のうち,計測可能な頭部表面に近い運動視関連部位について予備的な計測を進めている.次年度は,ベクションの時間特性に関して特に脳活動との関連について引き続き検討を進めていく.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度から研究代表者が研究機関を移動したことにより,実験参加者の募集や実験設備の整備を含む研究実施環境の再構築が必要となった.今年度に新しい所属研究機関にて脳活動や生体信号の計測装置が購入され,これら実験設備を整備し必要な設定を行うのに時間を要した.そのため,特に脳活動の計測については実験計画に関する調査的研究を中心に進め,少数の実験参加者を対象とする予備的,探索的な観察にとどまったことから,研究期間のさらなる延長を申請するに至った.次年度は,本年度に構築した研究環境及び予備的検討の結果をふまえ,必要な実験を着実に進めていきたい.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までに実施した先行研究調査ならびに予備的観察の結果を基に,ベクションの時間特性に関わる要因を解明すべく,引き続き実験的検討を進める.特に以下の2点に着目した検討を予定している.(1) ドロップアウト現象に着目した,視覚運動刺激の特性とベクション知覚との関係である.ベクション強度の増加とドロップアウトの生起傾向の関係性に関して,本年度から引き続き,運動刺激のパラメータや刺激特性を変化させることにより,ドロップアウトがどういった要因によって生起し変化し得るのか,特に時間的な変化に着目して明らかにすることを試みる.(2) ベクション強度増加の傾向が,知覚傾向に限らず自己移動感覚関連の脳部位の活動においても生じ得るのかという問題に関して,機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いて関連部位の活動を計測する.脳活動計測の結果を行動実験データと比較することにより,ベクションの時間特性に関してさらなる解明を進める.
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Report
(5 results)
Research Products
(11 results)