Stochastic processes of multiple-particle systems with internal degrees of freedom: dynamics and statistical properties
Project/Area Number |
19K14617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 13010:Mathematical physics and fundamental theory of condensed matter physics-related
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Research Institution | Tsukuba Gakuin University (2022) The University of Tokyo (2021) Chuo University (2019-2020) |
Principal Investigator |
アンドラウス ロバジョ 筑波学院大学, 経営情報学部, 助教 (10771644)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 多粒子確率過程 / 長距離相互作用 / フラクタル次元 / 氷結極限 / ジャンプ過程 / 内部自由度 / 交換相互作用 / ルートシステム / ダンクル過程 / ダイソン模型 / Wishart過程 / 一次元多粒子系 / 確率過程 / 衝突・非衝突相転移 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではランダムに動きながら互いに反発する多粒子系を考え、各粒子はラベルを持ち、長距離の相互作用でラベルを交換するシステムを研究対象としている。粒子間の距離が大きくなるにつれて交換相互作用は弱くなり、反発力と交換相互作用は深く関わっていることがわかる。 このようなシステムを情報を交換する端末の動的なネットワークとして解釈することで、情報の流れのモデルとして応用があることが期待できる。そこで、ラベル交換の動的な性質を解明することは本研究の目的とする。具体的に、反発力の強さを変えることでラベル交換の頻度はどう変わるか、粒子数が無限大のときにラベル交換は統計的にどう振る舞うかを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究実績は下記の2点である。 多粒子系の内部自由度として解釈できるダンクル過程のジャンプ過程は粒子の経路に依存すること、またジャンプ過程の動的な振る舞いは粒子間斥力のカプリング定数βが1未満のときに根本的に変わることがJ. Phys. A 53 055204 (2020)に解明された。粒子の経路はダイソン模型によって記述され、β<1のときほぼ確実に粒子の衝突が発生することが知られている。これを踏まえて、このパラメータ領域における衝突時刻をarXiv:2109.08707で研究した。ダイソン模型の自己相似性より衝突時刻はフラクタル構造をもつことが知られており、Liu-Xiaoによる確率過程の原点に戻る時刻のフラクタル次元の定理、及びGraczyk-Sawyerの推移確率分布の漸化式を用いて衝突時刻のフラクタル次元を導出した。粒子の衝突を表す集合は非有界集合であるため、Liu-Xiaoの理論を非有界集合に拡張し、Graczyk-Sawyerの漸化式に加え我々が導出した他の漸化式を用いて衝突時刻のフラクタル次元は0<β<1のときは(1-β)/2で与えられる、という最終結果が得られた。β≧1の場合はフラクタル次元がゼロとなることを踏まえると、フラクタル次元を用いてダイソン模型における粒子衝突を特徴づけることができた。 ダイソン模型の確率微分方程式は粒子の衝突が発生するときに特異性を示すため、0<β<1のときの粒子経路の数値サンプリングが困難である。このパラメータ領域でのダンクルジャンプ過程を研究するのに、粒子衝突が再現できるダイソン模型の数値積分手法の開発が必要である。これを目的として、Artemiev-Averinaによる確率微分方程式の積分手法を拡張し、粒子衝突のあるダイソン模型の数値積分法を開発している。今年度以内にこの内容をまとめた論文が完成される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度の理由となった新型コロナウイルス感染拡大の状況による影響を受け続けたことに加え、新職場におけるタスクのノウハウ取得等が時間がかかり、研究の遂行に必要な時間の確保は当初困難であった。 一方、コロナウイルス対策であった行動制限が取り消され、今年度より本来の研究活動が実行できる見込みである。 本研究課題の目標は75%達成できており、残りの25%は今年度以内に完成する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
課題の期間延長で2023年度以内に次の2点遂行する予定である。 【研究実績の概要】で述べたダイソン模型の数値積分手法の完成を目指し、この数値手法を用いたβ<1におけるダンクルジャンプ過程のシミュレーションを行う予定である。 シミュレーション結果を踏まえて、厳密手法を用いたβ<1におけるダンクルジャンプ過程の記述の導出を行う。 以上の2点をまとめた論文は2023年度末を目処に公開する予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(19 results)