Project/Area Number |
19K14658
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 13030:Magnetism, superconductivity and strongly correlated systems-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田口 勝久 京都大学, 基礎物理学研究所, 研究員 (90725194)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | スピントロニクス / ディラック電子 / スピンホール効果 / ディラック / 光遷移 / 軸性流 / 逆ファラデー効果 |
Outline of Research at the Start |
この研究課題では①光学的、②電気的、③磁気的観点から軌道角運動量を持つディラック電子系(新型ディラック電子系)における新たな低消費な電子輸送現象を見つけ出し、その現象の微視的なメカニズムを明らかにします。この新型ディラック電子系とは、従来のディラック電子とは異なる特徴的な物理現象が期待されています。その特徴的な物理現象を見つけ出すことが、この研究課題の目標の1つです。さらに、私のこれまでのスピントロニクス研究の経験[PRB 91, 054422 (2015)]を生かし、新型ディラック電子系の物理とスピントロニクスを結びつける新しい道を切り拓くことを目指しています。
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Outline of Annual Research Achievements |
固体物理におけるディラック電子は、トポロジカル材料における物性研究で盛んに研究が行われています。特にその輸送現象は、通常の電子の輸送現象とは異なる有意な機能が多くあります。現在では、その機能を積極的に活用した新たな電子デバイスの開発が精力的に行われるようになっています。
私たちはこれまでにディラック電子が存在する材料におけるスピントロニクスの理論研究を行ってきました。主に光とスピン(磁石の起源のようなもの)との間の相互作用に着目し、新たな光誘起起電力効果(Taguchi et al., PRB 93(R), 2016)、光誘起ホール効果(K. Taguchi, et al, PRB 94, 155206, 2016)を理論的に予言し、その観測方法を提言してきました。 本研究はこれまでの研究の発展系です。近年、Sr系やCa系アンチペロブスカイト型酸化物において、軌道角運動量を持つディラック電子が予言されました。これを新型ディラック電子と呼んでいます。従来型のディラック電子とは異なり、新型ディラック電子はが軌道角運動量を持つのが特徴です。これまでにも従来型では非自明な物理現象が数多く報告されて、その新たな原理とその原理の応用が大いに期待されていますが、新型においても同様の期待が持たれています。そこで私たちは、私たちのこれまでのディラック電子系輸送研究を発展させた研究ー新型ディラック電子特有の輸送現象の解明ーに挑戦しました。 2019年度(研究最終年度)の主要成果について説明します。 論文"Spin Hall conductivity in topological Dirac semimetals"を作成し、アメリカ物理学会誌PRBに出版されました。国際会議にて招待講演(1件)・基調講演(1件)・口頭発表(1件)を行い、これまでの研究成果の説明・発信を行いました。
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