低質量星周りの系外惑星探査による短周期惑星の質量損失の解明
Project/Area Number |
19K14783
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 17010:Space and planetary sciences-related
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Research Institution | Center for Novel Science Initatives, National Institutes of Natural Sciences (2020-2022) Tokyo Institute of Technology (2019) |
Principal Investigator |
平野 照幸 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, アストロバイオロジーセンター, 助教 (10727449)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | M型矮星 / 系外惑星 / トランジット / 近赤外高分散分光 / 地球型惑星 / 太陽系外惑星 / 半径ギャップ / 近赤外観測 / 低質量星 / 近赤外線観測 / 視線速度 / 近赤外光分散分光 |
Outline of Research at the Start |
本研究は見つかっている系外惑星の分布の特徴とその起源を理解するため,これまであまり探査の進んでいない特に低質量・低温度な恒星まわりの惑星探査を実施する。具体的には,(1) 近赤外視線速度法の開拓,(2) 低質量星周りのトランジット惑星の発見確認,(3) 若い低質量星周りの惑星の質量測定,という3つのサブテーマに分けて研究を遂行し,系外惑星の観測(発見・特徴付け)を通じて環境の違いが与える惑星の形成進化への影響を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,太陽系外惑星の分布にみられる「1.5-2.0地球半径の惑星の欠乏(半径ギャップ)」や「周期3日以内の中間サイズ(2-8地球半径)の惑星の欠乏」などの統計的特性の原因を解明するため,従来あまり系外惑星探査が進んでいなかったM型矮星(特にM4型以降の中期-晩期M型矮星)に焦点を当て系外惑星の観測的研究を実施している。具体的に研究計画では,(1) 近赤外線スペクトルを対象とした視線速度測定法の改良,(2) 低質量星まわりのトランジット惑星探査,の2つのテーマに取り組んでいる。2022年以前の研究で研究(1)については概ね研究(従来の分光器・波長較正用光源に対するパイプラインの作成)が完了していたため,2022年度は主に研究(2)を遂行した。低質量星まわりのトランジット惑星探査では,国内外の共同研究者と連携して,K2ミッションやTESSミッションで観測されたM型矮星のまわりで検出されていた惑星候補に対するフォローアップ観測を集中的に実施し,2022年度は地球サイズの小型惑星を含む合計10個程度の惑星の発見確認を行った。特に,研究代表者が主導して発見した中期M型矮星周りの地球型惑星K2-415b(Hirano et al. 2023, Astronomical Journal)は,ケプラー望遠鏡(Kepler/K2ミッション)が検出した惑星の中で最も地球から近い場所に存在していることが確認され,惑星大気の調査など今後の観測においても重要なターゲットとなると期待されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トランジット惑星探査については順調に研究が進められており,当初の予定通り年間10個ほどの惑星候補の発見確認を実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度中に,IRD分光器(ドップラー法による惑星探査のための近赤外視線速度測定装置)に搭載されたレーザー周波数コムがアップグレードされ,以前は1050nm以遠しか出力できていなかったものが最近1000nm付近の短波長側まで拡張された。それに合わせて近赤外スペクトルから視線速度を取り出す解析パイプラインもアップグレードする必要があるため,2023年度はその解析コードの改良に取り組む。並行して,引き続きトランジット惑星候補の発見確認も実施する。
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Report
(4 results)
Research Products
(107 results)