人口減少社会における地球温暖化対策と地域の持続可能性
Project/Area Number |
19K15114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
玉置 哲也 香川大学, 創造工学部, 准教授 (10820053)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 持続可能性 / 人口減少社会 / 主観的幸福度 / COVID-19 / 自然景観資源 / 共生型社会 / 気候変動 / 持続可能な開発 |
Outline of Research at the Start |
日本では,2015年国勢調査によって人口の減少が報告され,人口減少社会に突入したとされる.地方の過疎化はさらに進むことが懸念されており,日本全体としても生産力の低下を阻止することは重大な課題の一つである.一方で,地球温暖化によってもたらされる人々の生活への影響は疑いないものであり,2度目標を実現するために各国において独自の達成目標が定められている.人口減少社会に突入した日本において,地球温暖化に対する対策による負荷は大きな重荷になる可能性がある.本研究では,日本が達成すべき地球温暖化に対する目標をどのようにして実現するべきか,また地方都市の負担をどの程度にするべきか解明することを目的とする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,人口減少下にある日本において行われるべき温暖化対策を明らかにすることを目的としてる.令和4年度はこれまでに実施してきた人的資本および自然資本に関するアンケート調査をもとに前年度からの分析を深めた. 人的資本に関しては,突如として発生したCOVID19による社会的な影響を鑑み,当初予定していた調査よりも規模を拡大してる.また,疫病の影響に焦点を当てた分析を行うため,2020年4月から2021年3月までの1年間にわたり,パネル調査を実施した.前年度までに,大方の分析を行っていたが,令和4年度には,回答者のパートナーとの関係性まで考慮した分析を追加し,学術研究会での発表および,国際ジャーナルへの投稿を完了している. 自然資本に関する研究では,再生可能エネルギー施設の建設の観点から,自然景観を考慮した支払意思額を明らかにした.次世代エネルギーの中では洋上風力への期待が高いが,陸上の風力発電施設においても課題とされる景観や騒音問題の解決によって活用可能性が広がると考えられる.このアンケート調査によって,環境配慮への意識が高い人ほど施設の建設を受け入れやすいことが統計的に有意となり,また,平野部よりも山間における建設の方が視覚的に好まれることを明らかにすることができた.加えて,生態系と経済活動の共存モデルとして,ウニとコンブの生育管理における収益最適化モデルを提案した.コンブの漁場において十分な管理が行われない場合,ウニによるコンブの食害だけでなく,磯焼けの発生による生態系自体の悪化が懸念されているが,このモデルではこれまでに開発された管理手法によってどのような効果を得られるか分析することが可能となる.また,持続可能な生産量の設定や収益の最適化を簡易的に推計可能とした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の拡大に伴い,研究の方向性を修正し,当初に比べて人的資本に関する研究に主軸を置いている.そのため,一連の研究に関するアンケート調査や分析期間が長期化した.人的資本に関する研究は既に論文としての投稿までは完了しているものの,現在査読中であり,掲載までにはまだしばらく時間を要すると判断した.また,自然資本に関するアンケートも前年度および令和4年度に実施することで,可能な限り当初の計画で考えていた分析を追加したため研究全体の量が増加しており,その分多少の遅延が発生している.
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Strategy for Future Research Activity |
COVID19の蔓延に伴い,当初計画していた内容から修正し,人的資本に主軸を置いたはものの,令和4年度の半ば頃に修正後予定していた分析の大部分を完了できたため,当初の計画に含まれていた自然資本に関する研究についてもできる限り分析を試みている.特に景観としての自然資本の価値を推計するため,令和4年度に実施したアンケートの分析を継続し,年度内に完了させる予定である.
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Report
(4 results)
Research Products
(18 results)