Electrochemical quartz crystal microbalance measurements of the electrode reactions in lithium secondary batteries
Project/Area Number |
19K15682
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
芹澤 信幸 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (60556885)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | EQCM / リチウムイオン電池 / 合剤電極 / 電極作製 / 共振 / 電極質量変化 / 局所粘性率 / その場測定 / 粘性率 / 電気化学 / 二次電池 / 水晶振動子マイクロバランス |
Outline of Research at the Start |
リチウム二次電池の充放電効率向上,劣化機構の解明や高速充放電の実現には充放電に伴う電極質量変化や電極近傍におけるLi+の輸送現象の観測が効果的である.本研究では,ナノグラムオーダーの電極質量変化と電極近傍の濃度勾配を反映した局所的な電解液物性(粘性率と密度)の変化を高感度かつその場(in-situ)観測できる電気化学水晶振動子マイクロバランス法を二次電池の電極反応に適用する.塗布電極の作製やセパレーター存在化での測定を通じて,実電池内部を模擬した環境での二次電池の詳細反応解析を試みる.
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Outline of Annual Research Achievements |
リチウム二次電池の充放電効率向上,劣化機構の解明や高速充放電の実現には充放電に伴う電極質量変化や電極近傍におけるリチウムイオンの輸送現象の観測が効果的である.本研究では,ナノグラムオーダーの電極質量変化と電解液の濃度分布を反映した局所的な電解液物性(粘性率と密度)の変化を高感度かつその場(in-situ)観測できる電気化学水晶振動子マイクロバランス(EQCM)法を二次電池の電極反応に適用する.塗布電極の作製やセパレーター存在下での測定を通じて,実電池内部を模擬した環境での二次電池の詳細反応解析を試みる. 第四年度にあたる令和4年度は令和2年度までに作製手法を確立した低抵抗な合剤塗布電極を用いてEQCM法による充放電反応解析を進めた.カーボネート系電解液中でのチタン酸リチウムの充放電反応について,電解液の局所物性を反映する共振抵抗変化に対する合剤塗布量,充放電速度および電解液対流の影響を調べることで,観測される共振抵抗変化は合剤電極内部に含まれる電解液中の平均リチウム塩濃度を主に反映することを明らかにした.さらに,特に充放電速度が速い場合,充放電に伴う電極質量変化を観測される共振周波数変化から直接見積もると通電電気量から見積られる計算値との差が大きかったが,前述の電解液の局所物性変化の寄与を差し引くことで計算値と一致し,充放電および休止中における合剤電極質量の変化を定量的に解析することに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度までに見出した低抵抗で安定に共振する条件で作製した合剤塗布電極を使用して充放電反応解析を進めてきた.従来は共振抵抗値の測定に留まっていた電解液の局所物性変化の見積もりについて,共振抵抗値の温度依存性から電解液物性およびリチウム塩濃度との関係を調べることで,充放電に伴う電解液中のリチウム塩濃度変化を推定することができた.また,より実用電池環境に近いセパレーター存在下での反応解析にも成功してきた.令和四年度は,共振抵抗変化に対する合剤塗布量,充放電速度および電解液対流の影響を通じて,観測される共振抵抗変化は合剤電極内部に含まれる電解液中の平均リチウム塩濃度を主に反映することを明らかにした.一方で,成果の取りまとめに必要な再現実験の一部追加のため,当初予定をさらに1年延長する必要が生じた.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画の三年間により低抵抗で安定に共振する合剤電極の作製条件を見出し,作製した電極を用いて充放電反応解析を進めることができた.また,実電池内部を模擬した環境での反応解析を目指して,セパレーター存在下で行った測定でも充放電に伴う振動子応答を観測できている.1年延長した令和4年度には共振抵抗変化による合剤塗布電極内の電解液濃度変化の見積もりに成功したが,令和5年度は一部の再現実験を追加し,これら成果をまとめる.
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Report
(4 results)
Research Products
(7 results)