Project/Area Number |
19K15717
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
永澤 生久子 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (00816655)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | がん / 細胞周期 / APC/C / 化合物スクリーニング |
Outline of Research at the Start |
APC/Cは、細胞の分裂期において活性化するE3ユビキチンリガーゼであり、染色体分離や細胞質分裂を制御するタンパク質を分解することで細胞周期の進行を調節している。がん細胞ではAPC/Cの異常な活性化と抑制の両方が複雑に絡み合い、細胞周期の撹乱や形質転換に寄与していることが知られている。本研究では、ケミカルバイオロジーの手法を用いて、がん治療に有用なAPC/C制御方法を明らかにすることを目指す。理研NPDepo化合物ライブラリーよりAPC/Cを阻害/活性化する低分子化合物を探索し、それらの作用機序とがん細胞に対する効果を解析することで、APC/Cの治療標的化のための分子メカニズムを見出す。
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Outline of Annual Research Achievements |
Anaphase-promoting complex/cyclosome (APC/C)は、細胞の分裂期において活性化するE3ユビキチンリガーゼであり、染色体分離や細胞質分裂を制御するタンパク質を分解することで細胞周期の進行を調節している。がん細胞ではAPC/Cの異常な活性化と抑制の両方が複雑に絡み合い、細胞周期の撹乱や形質転換に寄与していることが知られている。本研究では、ケミカルバイオロジーの手法を用いて、がん治療に有用なAPC/C制御方法を明らかにするために、化合物ライブラリーよりAPC/Cを阻害/活性化する低分子化合物の取得を目指している。本年度は、以下2つの方法で化合物探索を実施した。 1. 細胞表現型をベースにした化合物スクリーニング 理研NPDepo化合物ライブラリーの化合物について、ヒトがん細胞株における細胞増殖阻害作用及び細胞周期に与える影響を評価し、細胞の分裂期停止を引き起こす複数の化合物を取得した。これらの化合物の標的分子及び作用機序を明らかにするために、化合物処理による細胞のプロテオーム変化の解析や化合物ビーズを用いたプルダウン法により結合タンパク質の解析を行った。 2. 化合物アレイを用いたAPC/C制御タンパク質の結合リガンドの探索 約2万化合物が固定化された化合物アレイを用いて、APC/Cの内在性制御タンパク質に結合する化学リガンドを探索し、ヒット化合物として共通の部分構造を有する化合物群を見出した。標的としたAPC/C制御タンパク質に対するこれらの化合物の結合能についてSPR解析やサーマルシフトアッセイにより評価した。また、APC/C制御タンパク質の機能阻害によるがん細胞及び正常細胞への影響を明らかにするために、siRNAを用いたタンパク質のノックダウンを行い、細胞周期やAPC/C基質タンパク質の分解に与える影響を検討した。
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