Project/Area Number |
19K15951
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 41050:Environmental agriculture-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
大久保 倫子 東京農業大学, 生物産業学部, 助教 (80761254)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 色覚 / 色識別 / ニホンジカ / 弁別学習 / 鳥獣害対策 / エゾシカ / 学習 |
Outline of Research at the Start |
北海道ではエゾシカに対する農林業被害対策の1つとして、色や光を用いた鳥獣忌避装置が使用されている。しかし、色彩が動物にどのような影響を与えているかは解明されていない。解剖学的、および電気生理学的研究によれば、シカの網膜にはS錐体とM錐体の2種類の錐体細胞があり、シカは2色覚であることが示唆されている。そこで本研究では、シカの色覚特性を解明することを目的とし、行動学的アプローチに基づき、エゾシカが識別できる色の組み合わせを調査することとした。さらに得られた結果からエゾシカにおける混同色線を作製し、エゾシカが認識できる色が、シカに対して認識性や忌避性があるのかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ニホンジカの持つ色覚特性は、ヒトの色覚異常の分類のうち、L錐体が機能していない1型2色覚に類似しているのではないかという仮説を検証するために、①行動学的アプローチに基づく、エゾシカを用いた色の識別実験、②エゾシカにおける混同色線の作製、③さらにはエゾシカが識別しやすい色の組み合わせを利用した視認性や忌避性の調査という3課題を設定した。本来であれば計画の最終年度であったが、2021年6月より産休・育休を取得することとなり、研究を中断した。 色覚は個体差が大きいことから、できるだけ多くのシカを実験に供する必要がある。そこで、すでにトレーニングが進んでいる個体の維持に加え新規個体のトレー二ングを行った。またこれまでに得られた成果をまとめ、論文を投稿した(Okubo M. et al., 2022)。 ウマでは、水桶の色を視認性が良い色にすることで飲水量が増えると報告されている。そこでシカにおいても、色の視認性が水槽や飼槽の選択に影響するのか調査したが、飲水量、採食量に影響はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年6月から産休・育休取得のため、研究を一時中断した。そこで2021年度の研究計画は2022年度に実施する予定とする。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで野外の圃場でエゾシカの出没状況を調査してきたが、出没時間は夜間が主である。 そこで、夜間でのシカの識別能力を明らかにするため、薄明期での色の弁別実験を実施する。 またエゾシカが認識しやすいと考えられる色の組み合わせを、実際の忌避装置に搭載し野外に設置することで、野生のエゾシカの行動を観察する。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)