Project/Area Number |
19K15988
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
高橋 慧 沖縄科学技術大学院大学, 核酸化学・工学ユニット, 研究員 (00783292)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | RNA / 合成生物学 / ウイルスベクター / バイオセンサー / リボスイッチ / RNAウイルスベクター |
Outline of Research at the Start |
RNAは様々な細胞の挙動に関わっている分子であるため、特定のRNAの有無に応じて任意の遺伝子発現を制御することで細胞の状態にあわせた細胞挙動の制御が可能になると考えられる。そこで本研究では、生きた細胞内に存在する特定のRNAの有無に応じて任意の遺伝子発現を制御し、細胞の挙動を制御する。まず、立体構造依存的に自己開裂活性を示すリボザイムRNAの活性が検出対象となるRNAと結合することで阻害されることを示す。次に、細胞の状態の決定に関与している内在性RNAの有無によって細胞の挙動を制御できることを示す。最後に、病原性ウイルスに由来するRNAに反応して細胞の挙動を制御できるかどうかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在までに、人工的に設計されたRNAウイルスベクターから発現された、その3'末端非翻訳領域(3'UTR)に人工自己開裂型リボザイムが組み込まれた外来性遺伝子(レポーター遺伝子)の発現を、上記リボザイムに対応する低分子化合物および人工RNAの有無によって制御できることが明らかとなった。次に、生物学的なRNA分子(標的RNA)の有無に応じてRNAウイルスベクターから発現されたレポーター遺伝子の発現を制御することができるかどうかを検証した。標的RNA分子として、ある抗原に対する抗体で細胞を処理することでその遺伝子発現が上昇することが知られている内在性遺伝子のmRNAを選択した。レポーター遺伝子の3'UTRに標的RNAの塩基配列に相補的な塩基配列を含んだ人工自己開裂リボザイムを組み込み、そのレポーター遺伝子を発現するRNAウイルスベクターを作製した。その後、上記抗体で処理された細胞へこのRNAウイルスベクターを感染させた。しかし、抗体処理の有無によるレポーター遺伝子の発現量の差は認めることができなかった。そのため、標的RNAを薬剤処理によって過剰発現することができる細胞を作製し、その細胞を用いてレポーター遺伝子の発現を薬剤処理の有無によって制御できるかどうかを検証した。その結果、薬剤処理の有無(標的RNAの有無)によってレポーター遺伝子の発現量に差を見出すことができた。この結果から、人工RNAだけでなく内在性遺伝子と同等のmRNAによってもレポーター遺伝子の発現を制御できることが明らかとなった。本系で内在性遺伝子を検出できなかった理由として、今回標的RNAとして選択した内在性遺伝子の発現量は一般的に一時的かつ低いことが考察される。そのため、標的RNAがある程度持続的かつ十分量発現されていることが本系においては必要不可欠であると推測される。
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