音を用いた睡眠徐波増強による記憶の固定と睡眠への影響の解明
Project/Area Number |
19K16243
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 45060:Applied anthropology-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 陽子 筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 研究員 (00813453)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 睡眠 / 脳波 / 徐波 / 記憶 |
Outline of Research at the Start |
従来暗く静かな環境が睡眠に良い影響を与えると考えられている。しかし最近の知見は、睡眠中の音が睡眠の質を向上させる可能性を示唆しており,睡眠中の音刺激が睡眠徐波の増大,免疫機能の亢進,言語記憶である宣言記憶の固定を促すなどの効果が報告されている(Schleiner et al. 2015;Besedovsky et al. 2017; Papalambros et al. 2017)。本研究では音を用いた非侵襲かつ安全に行える睡眠徐波の増強を通して,①睡眠構造全体を変化させることができるのではないか,より良い睡眠の質につながるか,②非言語記憶である手続き記憶は改善するかについて明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
終夜睡眠における音刺激プログラムの使用,および気分と睡眠に関する質問紙課題を含めた実験パラダイムを用いて,被験者盲検の音刺激と音刺激なしのクロスオーバー試験を行った。健常成人16名を対象として実験を終了した。音刺激による睡眠徐波の増強は不安を改善するとの仮説をたてて実験を進めたが,主観的な質問紙調査においては,音刺激は不安を改善しないことが明らかになった。一方で客観的な生理学的指標の一つの心拍変動解析指標では,音刺激条件でいくつかの指標で変化を認め,音刺激の徐波増強による不安や心機能の改善が示唆された。 研究成果について,日本睡眠学会にて口頭発表を行った(鈴木 陽子, 丁 寧, 神林 崇, 阿部 高志. 閉ループ聴覚刺激を用いたノンレム睡眠中の徐波増強が不安に及ぼす影響.日本睡眠学会第45回定期学術集会・第30回日本時間生物学会学術大会 合同大会. 2023年9月15日発表)。また,SLEEP 2024に抄録が受理され,ポスター発表の準備を進めている(Yoko Suzuki,Ning Ding,Kazuki Sato, Zishan Wang, Yurina Suzuki, Yumeka Oiwa, Takashi Kanbayashi,Takashi Abe. Effects of slow oscillation enhancement during NREM sleep using closed-loop auditory stimulation on anxiety. SLEEP 2024. 2024年6月4日発表予定)。この抄録はJournal Sleepの特別号に収録される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
徐波増強のための音刺激プログラムの作成に時間を要したため。倫理審査委員会の審議および被検者リクルートに時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験は完了したため,生理学的指標に対して解析を進めている。また,学会発表準備と国際誌への論文投稿準備を進める。
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Report
(5 results)
Research Products
(2 results)