Project/Area Number |
19K16731
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
森岡 智美 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 特任研究員 (60808195)
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Project Period (FY) |
2020-02-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | がん免疫 / ドライバー変異 / 人種差 / 免疫応答 / HLA |
Outline of Research at the Start |
発がんの過程において、ドライバー変異が発がんを引き起こすこと、また免疫系でもとりわけT細胞による免疫応答が大きく影響することが知られている。他方で、T細胞はHLAに提示された抗原によって攻撃対象を認識すること、HLAは人種間差があることが知られているものの、これらの相関は解明されていない。そこで本研究では、ドライバー変異に対する感受性または抵抗性HLAを同定し、ドライバー変異特異的T細胞の免疫応答の解析及びマウスモデルを用いたドライバー変異特異的T細胞の免疫応答の解析を実施することで、ドライバー変異による発がんへのHLA差の関わりを明らかにし、さらに人種差による発がんへの関わりを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
各種ドライバー変異と欧米人と日本人でHLA遺伝子座が大きく異なるHLA-A*0201およびHLA-A*2402を含む各種HLA遺伝子座でELISpot法によるCD8+ T細胞応答の解析を行った。その結果、KRASドライバー変異においてHLA-A*2402においては強いCD8+T細胞応答が誘導され、HLA-A*0201では全く免疫応答が認められないことが分かった。 上記の結果をin vivoで検証するため、HLA-A*0201およびHLA-A*2402のトランスジェニックマウスを導入した。他方で、トランスジェニックマウスに導入する細胞株としてKRASドライバー変異導入細胞株を作成した。細胞株はマウスMHCをノックアウトした上で、HLA-A*0201またはHLA-A*2402と野生型KRASまたは変異型KRASを導入した細胞株を作成した。これにより、マウスモデルにおいてHLAの違いによる野生型及び変異型KRASに対するCD8+ T細胞応答の解析が可能となった。以上から、in vitroの系で示された結果を用いてin vivoの系であるマウスモデルの系の構築を完了した。 KRASドライバー変異への活性化の違いはCD4+ T細胞では報告があるが、CD8+ T細胞での報告は未だないことから、上記の結果はドライバー変異に対する人種差による免疫応答の違いに関する研究に大きく貢献していると考えられる。
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