長期的ストレス障害を示す神経基盤解明:免疫内分泌に注目して
Project/Area Number |
19K17053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
領家 梨恵 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (10737464)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 恐怖条件づけ / 心的外傷後ストレス障害 / ラット / MRI / 内分泌 / PTSD / 免疫 / コルチコステロン / グルココルチコイド / 炎症性サイトカイン |
Outline of Research at the Start |
大規模な自然災害や凶悪犯罪といった強いストレスにより引き起こされる心的外傷後ストレス障害(PTSD)は社会的問題となっている。本研究は強いストレス経験が恐怖反応の増強を形成する内分泌・免疫系メカニズムに注目し、PTSDモデル動物を対象に、ストレス経験時、経験後の可塑的変化が恐怖反応増強を引き起こすメカニズムを解明することを目的とする。これらにより、PTSDの新規バイオマーカーおよび、効果的な治療法の開発における基礎研究としての貢献を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
大規模な自然災害や凶悪犯罪といった強いストレスにより引き起こされる心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、長期的に心身の不調をきたすものであり、社会的問題となっている。PTSDを発症させないためには、できるだけ早いタイミングでの治療・介入が効果的であることは知られているが、そのメカニズムは明らかになっていない。本研究は強いストレス経験が恐怖反応の増強を形成する内分泌・免疫系メカニズムに注目し、PTSDモデル動物を対象に、ストレス経験時、経験後の微細な身体内の変化が恐怖反応増強を引き起こすメカニズムを解明することを目的とする。行動的変化に加え、小動物用核磁気共鳴画像法(MRI)を用いて同一個体の脳形態変化をストレス前後で比較することで、強いストレスによって生じた生体の異常を可視化する。これらにより、PTSDの新規バイオマーカーおよび、効果的な治療法の開発貢献を目指す。 本研究では、まず、強いストレスを与える処置とMRI測定の組み合わせが可能であるかを検討した。続いて、強いストレスを受ける前に薬理的にストレス反応を減弱させる処置をした後の行動と脳画像の解析を行った。PTSDモデル動物の作製には、採択者のこれまでの研究で作成した手法を用いた(Ryoke, R., Yamada, K., & Ichitani, Y. (2014). Physiology & Behavior)。恐怖記憶の形成と持続をみるために、弱い刺激を用いた文脈恐怖条件づけを行った。強いストレスの前と最後の行動実験の後に小動物用MRIを用いて脳形態を撮像した。恐怖記憶の強さと相関のみられた脳部位の解析を行った。加えて、血中のストレス関連ホルモンおよびサイトカインの測定を行った。強いストレス経験と関連する脳部位の解析を行った。ストレス経験により後の恐怖反応が増すメカニズムの手がかりを得ることができた。
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Report
(5 results)
Research Products
(4 results)