脳構造画像を用いた自閉スペクトラム症における感覚処理異常の神経基盤の解明
Project/Area Number |
19K17079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
松原 侑里 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (60803179)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | MRI / 自閉症スペクトラム障害 / 感覚過敏 / 感覚処理異常 / 脳構造画像 / T1強調画像 / 拡散テンソル画像 |
Outline of Research at the Start |
自閉症スペクトラム障害(ASD)には感覚過敏や感覚鈍麻などの感覚の異常がみられるが、その神経学的機序はまだ明らかになっていない。この感覚の異常は、ASDの症状として最新の診断基準に明記されたことで非常に注目されてきているが、そのメカニズムについては未解明な点が多い。また、社会性の障害の神経学的基盤と共通点があると想定されているが、この点についてもまだ解明されていない。よって、感覚の異常の神経学的メカニズムの解明はASDの病態解明において残された重要な課題の一つであるといえる。以上より、MRIを用いた脳構造画像を解析し、ASD者の感覚処理特異性の神経基盤を解明することが本研究の目的である。
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Outline of Annual Research Achievements |
感覚処理は自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder, ASD)を理解する上で重要な機能の一つであるが、ASDの感覚過敏や感覚鈍麻などを示す異常な感覚処理の神経基盤は未だ明らかとなっていない。感覚特性は社会生活上の障害となることが多く、その対策なども求められているが、感覚特性のメカニズムを知ることで、より適切な対処が可能となると考える。MRIを使用してASDの非定型感覚処理のメカニズムを解明することを目的にプロジェクトを進め、18歳以上45歳未満の健常群とASD群を対象に被験者を募集し、各種心理検査と頭部MRIを実施して、データを収集した。 知的障害と向精神薬を内服していない健常群30例、成人ASD群10例が集まった時点でMRI Cloudを使用して構造MRIを分析した。MRI Cloudとは、マルチアトラステンプレートを用いて脳の局所体積を計算するクラウドベースのツールである。感覚処理の個人差は、感覚プロファイルを用いて評価した。結果として、外因性刺激からの注意転換に関連する右中前頭回の灰白質体積がASDにおける感覚処理の神経基盤を表す可能性が示唆された。この結果から、我々は注意制御における機能障害が、ASDの感覚過敏に関連している可能性があることを提案し、2019年5月にカナダのモントリオールで開催されたThe International Society for Autism Research (INSAR)でポスター発表を行った。 上記のデータはまだ症例数が少なく、可能性を示唆するにとどまった。より精度の高い分析を行うため、健常群およびASD群の被験者を更に募集し、データの収集を継続した。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)