Project/Area Number |
19K18310
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金谷 明浩 東北大学, 大学病院, 助教 (20822125)
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Project Period (FY) |
2021-11-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 術後せん妄 / 脳内炎症 / 一塩基多型 / せん妄 / 遺伝子多型 |
Outline of Research at the Start |
我が国は超高齢化社会を迎え,高齢者の手術件数増加に伴い,術後せん妄の増加が大きな問題となっている.術後せん妄は術後の回復期に起こり,患者にとって不快な体験となるだけではなく,生存率にも大きく影響することが明らかとなってきている.しかしながら,術後せん妄を引き起こすメカニズムや根拠のある予防法・治療法については,いまだに明らかではなく,その解明は喫緊の課題である. 近年,術後せん妄と一塩基多型(SNPs)の関連が示唆されている.そこで,われわれは補完的全ゲノム関連解析(GWAS)により,術後せん妄における分子遺伝学的機序の解明を行い,術後せん妄の発症メカニズムを明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
我が国において、超高齢化社会を迎えた影響により術後せん妄の増加が大きな問題となってきている。しかしながら、術後せん妄を引き起こすメカニズムや根拠のある予防法・治療法は、いまだに明らかではなく、その解明は重要な課題である. すでに、ハウスダストを6週間吸入させた呼吸不全(喘息)マウスモデルにおいて、動物行動実験にてうつ様症状を示すことを明らかにしたうえで、その原因が、呼吸不全マウスの脳組織ではキマーゼおよびc-Fosタンパク質が増加したことから、肺の炎症と脳の炎症の関連が示してきた(J Neuroinflammation. 2022 Aug31;19(1):210)。また、臨床研究において全身麻酔中の脳波が覚醒時興奮(EA;Emergence Agitation)に及ぼす影響を明らかにしてきた(Tohoku J Exp Med. 2023 May 26;260(2):93-98.)が、脳内のターゲット部位はわかっていない。 そこで、喘息モデルマウスの前頭葉皮質の冠状断切片を免疫染色にて解析したところ、前帯状皮質(ACC)において、キマーゼの発現が大幅に増加していることが示唆された。また、ACC錐体細胞のカルシウム活性頻度は,対照群に比べ喘息マウス群で減少したが,HDM感作時に肥満細胞安定化剤であるクロモリンナトリウムを腹腔内に投与すると,頻度低下が抑制されることから、ACC領域の肥満細胞活性化と錐体細胞の神経活動低下が,喘息モデルマウスの抑うつ様行動に関与している可能性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究中断により、一部研究が遅れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
術後せん妄と関連のあるSNPsなど遺伝子マーカーに加えて、術後せん妄の原因を明らかにする予定である。
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