緑色波長光照射による血小板シグナルを介した肺保護効果の検討
Project/Area Number |
19K18358
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
小坂 麻里子 大分大学, 医学部, 助教 (50838943)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 光治療 / 敗血症 / 肺保護 / 抗炎症 |
Outline of Research at the Start |
敗血症は、依然として致死的な病態であり、早期の積極的な治療介入と、多臓器不全への進展防止が重要である。我々は、治療戦略の一つとして安全かつ簡便な光療法に注目してきた。光による抗炎症効果は広く知られているが、十分なメカニズムの解明は行われていない。 我々はこれまでの先行実験において、太陽光を模した自然光蛍光灯が敗血症モデルにおいて抗炎症効果を有し、肺傷害を軽減すること、光依存性に血小板関連遺伝子が変動していることを見出した。本研究では、光治療における血小板遺伝子の変化が抗炎症にどのように関与するか究明することを課題とし、光療法の抗炎症メカニズムについて検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、敗血症モデルに対して光治療を行った際に、血小板関連因子が抗炎症効果に与える影響について検討し、光治療の機序を解明することである。 集中治療領域において依然重篤な病態である敗血症に対し、光治療を応用した臨床治療開発につなげることを目標としている。 我々はこれまでの先行実験で、緑色波長光で炎症性サイトカインの抑制と抗炎症サイトカインの増加を認めた。そこで、緑色LED光照射を行ったマウス肺のRNAマイクロアレイ解析を行ったところ、光依存性に変動した遺伝子のうち約40%が血小板関連遺伝子であり、光治療の未知の機序に血小板が関連していることが示唆された。 本研究では、まず、盲腸結紮穿刺(CLP)による敗血症モデルを作成し、緑色LED光の肺保護効果について検討を行ったが個体間の条件が安定しなかった。このため、より適した肺傷害モデルとしてリポポリサッカライド(LPS)の腹腔内投与を行い、肺組織中のIL-6発現を測定した。 白色光LED照射群と比較して緑色LED照射群ではLPS投与24時間後の肺組織中IL-6発現に差を認めなかったが、LPS投与48時間後に緑色LED照射群でIL-6発現の有意な低下を認めた。このことから、緑色LED照射は急性期の抗炎症効果よりも、炎症の早期収束への効果が示唆された。さらに肺組織中の血小板関連遺伝子Ppbpの発現はLPS投与72時間後に緑色LED照射群で有意に上昇していた。
|
Report
(5 results)
Research Products
(1 results)