Project/Area Number |
19K18477
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
苅部 綾香 順天堂大学, 医学部, 助手 (60834322)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
|
Keywords | 慢性下肢虚血性疼痛モデル動物 / 細胞移植 / 再生医療 / 慢性虚血性疼痛モデル動物 / 難治性潰瘍 / 末梢動脈疾患 / プロテオーム解析 |
Outline of Research at the Start |
末梢動脈疾患患者では虚血性の疼痛が起きることが知られており、患者QOLを著しく低下 させ、重症化を促進させる。これまで疼痛除去には対症療法が行われていたが、薬剤が効かない症例や薬剤の多用で起こる患者への負担が課題である。これまで慢性虚血性疼痛発症の詳細なメカニズムは未だ明らかになっていない。本研究では、虚血後の慢性虚血性疼痛発症メカニズムの解明を目指し、患者の病態に沿った慢性虚血性疼痛モデルマウスを新たに作成する。さらにモデル動物を解析し、慢性虚血性疼痛の発症機序を解明する。本結果をもとに、末梢動脈疾患患者のQOL向上を目指した新規疼痛除去法開発への展開を図る。
|
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、本研究のメインテーマである、慢性虚血性疼痛マウスモデルの確立を行った。既存のマウスモデルでは、虚血開始後からの血流低下が顕著すぎるために、早期で下肢が壊死もしくは脱落することや、個体間でのばらつきの大きさが生じることで、ヒトにおける慢性虚血性下肢虚血における慢性疼痛のモデルとは大きくかけ離れていることが問題となっていた。この問題点を解決するために、ヒトの臨床症状に合致するような慢性下肢虚血性疼痛モデルマウスの確立を目指して、様々な週齢のBalb/c nu/nuを用いて各種下肢動脈および静脈の結紮・離断などを行い、約10種類ほどの条件を振り分けて検討を行った。今年度の研究の結果、12週齢以降のマウスの大腿の栄養動脈の一部切除を行うことで、既存のマウスモデルのように虚血後1週間以内に大腿部まで壊死が起こってしまうことを防ぎ、なおかつ長期間の血流低下を維持できることを見出した。また、虚血により誘引される慢性疼痛の有無を解析するために、von Frey試験法を用いて、虚血後の疼痛発現を確認した。以上の結果から、本マウスを慢性虚血性疼痛モデルマウスとして以降の実験に用いることとした。 今後は、慢性虚血性疼痛発症時に起こる様々な遺伝子発現変化の解析を行うとともに、タンパク質の発現変化についても解析を行いたいと考え、慢性虚血性疼痛モデルマウスの脊髄、脳、下肢などの組織サンプルの採取に加え、血液、脳脊髄液サンプルの回収を行い、プロテオーム解析を行っていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症による動物実験中止勧告のため、新規の動物実験を行うことができなかったため、実施予定よりもやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
モデル動物から採取した、組織サンプル、血液サンプル、脳脊髄液サンプルを用いてプロテオーム解析を実施する予定である。
|