脊柱管狭窄症の新しい動物モデル ―病態解明、臨床症状も判断可能なラットモデル―
Project/Area Number |
19K18506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
加藤 賢治 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (60551166)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 腰部脊柱管狭窄症 / ラット / 動物モデル / 黄色靭帯 / 黄色靭帯肥厚 / ラットモデル / 新規動物モデル / 臨床症状 |
Outline of Research at the Start |
腰椎の変性、不安定性などに起因する腰部脊柱管狭窄症(狭窄症)は腰痛や下肢痛を主訴とする高齢者に多い疾患である。疼痛のために日常生活に支障をきたし、超高齢社会を迎えた日本においては社会的損失が非常に大きいものである。要因のひとつである黄色靭帯の肥厚メカニズムなどはいまだ解明されておらず有効な薬物療法が開発されていない。本研究の目的は行動解析により疼痛を客観的に判断することのできるラットを用いて狭窄症の動物モデルを確立することである。動物モデルで脊柱管狭窄を誘導し、脊柱管狭窄、黄色靭帯肥厚のメカニズムを究明する。本モデルは臨床症状を評価でき、薬剤の臨床前試験など創薬の開発への応用が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、腰部脊柱管狭窄症の発症メカニズムを解明するためにラット腰椎の棘間靭帯、椎間関節を手術により切除し、不安定性を誘導するラット黄色靭帯肥厚モデルを使用して解析することであった。最終年度に実施した研究成果としては、黄色靭帯を免疫染色を行い、解析した。発表されている先行研究では遺伝子発現レベルでは黄色靭帯肥厚には組織損傷、修復過程の異常が関与する可能性が報告されており、本研究ではたんぱく免疫染色により組織学的に検討した。手術群と対照群ではたんぱく異化酵素であるMMP13の発現が手術群で多く、血管新生のマーカーであるαSMAが手術群で長期にわたり発現が遷延することがみられ、不安定性が組織破壊をおこし、および修復過程での靭帯の通常以上の肥厚が行われる可能性が示唆された。 研究期間全体を通じて、腰部脊柱管狭窄症の発症メカニズムの研究に対して、本動物モデルは組織学的に黄色靱帯肥厚を確認でき、靭帯を組織学的に検討できることが示唆され、有用な研究であったと考えられる。
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Report
(5 results)
Research Products
(16 results)