新しい耳管機能検査

• Project/Area Number: 19K18806
• Research Category: Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
• Allocation Type: Multi-year Fund
• Review Section: Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
• Research Institution: Tottori University
• Principal Investigator: 矢間 敬章 鳥取大学, 医学部, 講師 (30444631)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2024-03-31
• Project Status: Granted (Fiscal Year 2022)
• Budget Amount: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000); Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000); Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000); Fiscal Year 2019: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
• Keywords: 耳管機能 / 中耳疾患 / 耳科手術 / 中耳換気 / phototubometry

Outline of Research at the Start

まず健常者に対して再現性を持って新規耳管機能検査が正確に施行可能かを検討する。
今回使用するphototubometryはまだ中耳疾患患者の評価を行っていないため、有用性を持つのかどうか検証を行う。耳管開放症患者や各種疾患をもつ患者の耳管機能を計測し、従来法として広く使用されているsonotubometryの結果と比較をする。また、中耳疾患に対して手術を予定されている患者さんに対しても介入し、実際の手術中に行っている硬膜外麻酔用チューブを使用した耳管抵抗測定の結果を併せて、そのデータの相関を検証する。

Outline of Annual Research Achievements

今年度ボランティアの応募があり、正常者群の測定が６名12耳可能であった。研究参加者の内訳は男性3名と女性3名で平均年齢は28.5歳(23歳から32歳)と比較的若い年齢層であった。かねてから検討していた実施方法でスムーズに測定をすることができ、安定したデータ集積が可能になっている。実測したデータをデジタル処理し解析を行ったところ、ノイズの混入が大きく波形を捉えることが困難であったため、20Hzのフィルタをかけた測定データを作成し、信号パターンが容易に判定できるようにした。その結果をもとに、それぞれの負荷で生じるであろうと予想していた結果との差異の検討や、特徴的な所見についての検討を行っている。ただ患者群の募集が進まず、健常者との差異の検討が進んでいないため、今後も積極的に治験参加を呼びかけていく。一方、偶発的に健常者と思われる中からも耳管機能の障害が疑われる症例が見られており、今後患者群でも同様の所見が出てくるかどうか、また測定時負荷に対応した所見に特徴的なものが出現しないか、検討課題としている。使用している試験機器は故障なく、特に大きなトラブルも発生していない。また、被験者においても重大な副作用や合併症などの有害事象は生じておらず、安全に研究ができているため、引き続き現状の試験機器での研究継続が可能である。
被験者の募集は引き続き行なっており、ホームページ経由から情報を得た方から問い合わせもきている。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2020年度からのコロナウイルス感染症の蔓延により、耳科手術を要する症例の紹介数減少、鼻咽腔を通過するファイバースコープの使用に承諾が得られなかった時期があったことで、対象患者のリクルートに難渋している。特に外耳中耳疾患群の検討が困難な状況となっていた。昨年ボランティアの応募が6名あり、測定を行った。
その他、新規知見の情報収集や付随する知識を深めるために耳科専門領域関連の学会には引き続き参加した。

Strategy for Future Research Activity

引き続き健常者を中心に積極的に協力者を募るよう働きかけを強め、症例数を重ねる。また耳科手術患者群の募集もより積極的に働きかける。