Project/Area Number |
19K18809
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
梶山 泰平 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (60807931)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 声帯振動 / 高速度撮影 / 定量評価 / 動画解析 / 喉頭疾患 / 声帯振動の定量評価 / 声帯粘膜波動 / 高速度カメラ |
Outline of Research at the Start |
音声障害(嗄声)の原因は多岐にわたるが、その本態は規則的な声帯振動の障害であり、適切な診断や治療を行うためにはその病態、特に声帯振動様式を患者毎に把握することが極めて重要である。本研究では、 (1) 発声時の声帯振動を汎用性の超高速度カメラを用いて観察する手法を確立する。 (2) 声帯振動の動態を2次元動画解析ソフトにより定量的に解析するための解析プログラムを作成する。 これにより、音声障害の病態を高速度カメラにより簡便かつ定量的に評価する手法を確立して普及させ、診断および治療への応用を図る。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、声帯振動様式を把握し、音声障害(嗄声)に対する診断・治療への応用を図ることである。その手法として高速度カメラで声帯振動を直接観察し、デジタル動画像上の声帯をマーキング・座標データの抽出することにより、声帯の動きをグラフ化し定量的解析を行う。声帯振動の撮影においては、高速度カメラを斜視型硬性内視鏡へ接続し、経口的に喉頭内腔を観察する。硬性内視鏡を用いることでクリアで解像度の高い画像が得られる。 本研究において、健常成人5名、声帯ポリープ3例、声帯結節2例、ポリープ様声帯3例、声帯白板症4例、喉頭癌(T1)4例、内転型痙攣性発声障害5例を対象に持続発声時の高速度撮影を行った。いずれにおいても声帯振動を明瞭に観察することができ、発声時の声帯振動について声帯膜様部中央および後方1/3の部位において、声帯遊離縁の軌跡をDIPP-Motion Proにより追跡し、経時的にグラフ表示した。 声帯ポリープおよび声帯結節例では、声門閉鎖不全が明瞭に確認でき、ポリープ様声帯では左右声帯遊離縁の振動パターンが同期せず、振幅や周期も不規則であった。声帯白板症では患側声帯の振幅の減少が見られ、喉頭癌では振幅の低下や声門閉鎖不全がより高度であった。 声帯振動の高速度撮影は、喉頭ストロボスコープ検査で捉えられない左右声帯の振幅や振動様式の乱れを明確に捉えることができ、さらにそれを動画解析することで定量評価することが可能であった。これにより、音声障害の診断がより適確に行えることが示され、臨床的な有用性が確認できた。
|