22q11.2欠失症候群由来iPS細胞を用いた発症メカニズム解明と治療法の開発
Project/Area Number |
19K19247
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
|
Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
小田嶋 彩乃 東京歯科大学, 歯学部, リサーチレジデント (20801591)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 22q11.2欠失症候群 / 頭部神経堤 / 象牙芽細胞 / neural crest / iPS / syndrome |
Outline of Research at the Start |
22q11.2 欠失症候群は歯科的特徴として、口蓋裂、歯の萌出異常、小下顎症が挙げられる。22q11.2 欠失症候群における病態は神経堤由来細胞、特に頭部神経堤領域の異常に起因することを考慮すると、ヒト胎生期における頭部神経堤の発生メカニズム、原因遺伝子の解明が重要であるが、22q11.2 欠失症候群ヒト胎生期の細胞を採取するのは困難である。そこで、ヒトにおける疾患発症メカニズムを解明するためには未分化性を維持する疾患特異的ヒトiPS細胞を用いることで、ヒト胎生期における頭部神経堤や頭部神経堤由来組織を再現でき、胎生期における分子機能解析を比較、治療法の確立が可能となる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
神経堤症は神経堤領域に症状を呈する疾患の総称であり、頭部神経堤領域に症状を示す。頭部神経堤は象牙質、下顎骨を含む多くの顎顔面・口腔領域組織が形成される。 本研究では神経堤症の一つである22q11.2欠失症候群由来iPS細胞を用い、頭部神経堤発生分化に問題があるのか、またはその後の神経堤由来組織分化段階に問題があるのかなど、確立したiPS細胞を用い、病態発症メカニズムを明らかにすることを目的とした。 疾患特異的iPS細胞と正常iPS細胞を比較するため、iPS細胞から神経堤細胞分化誘導培地を用いて神経堤細胞へと分化誘導を行った。qRT-PCRと免疫染色にて疾患特異的iPS細胞は神経堤分化中期に発現する遺伝子、後期に発現する遺伝子共に正常iPS細胞と比較すると発現時期に違いが認められた。特に後期発現遺伝子(Sox9/10)は正常iPS細胞が14日目に急激な上昇を認めるのに対し、疾患特異的iPS細胞は7日目、14日目ともに発現が上昇しているものの緩やかであった。 次に疾患特異的iPS細胞から象牙芽細胞への分化誘導において、作成した神経堤細胞を用いて、神経堤細胞から象牙芽細胞への分化誘導を行った。象牙芽細胞分化は正常iPS細胞では象牙芽細胞誘導後14日目に象牙芽細胞に発現する遺伝子(DSPP)の急激な上昇が認められたが、疾患特異的iPS細胞では発現上昇が緩やかであった。 以上の結果から22q11.2欠失症候群における顎顔面・口腔領域の分化は頭部神経堤の段階で発生に遅れが生じることが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)