Project/Area Number |
19K19349
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58010:Medical management and medical sociology-related
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
相羽 良寿 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (30807665)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
|
Keywords | コンピュータシミュレーション / 災害 / 医療施設 / 行動変容 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、災害時における被災者の行動変容を把握し、医療施設への被災者および傷病者の受療者数をコンピューターシミュレーションで予測することである。これにより、災害規模に応じた施設の受け入れ体制の施策の意思決定に寄与することを目的としている。 本研究の対象地域を千葉市に選定した。選定理由は、海岸に面しており海岸線に人口が集中していて、低湿地帯が広がる地盤の弱い地理的要因を含んだ地域である。このため、大規模災害が起きた場合、甚大な被害が出る可能性があることから選定した。本研究における災害とは、地震を起因とする災害を想定している。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度の技術的な課題2点について見直してシミュレーションを実施した。課題としては、マップの複雑化とエージェントの動きを複雑なルールで制御しなければならないことである。マップを単純化することにより、シミュレーター用に変換する際のエラーが減ることと、エージェントの動きを複雑に制御しなければならない手間(プログラミング)が省けることが想定された。本年度は、シミュレーションを実施するにあたり、昨年度課題を踏まえて、エージェントの動きの制御について検討した結果、単一のラインレイヤー(道路)のみでマップを作成して、シミュレーター用のデータに変換してシミュレーターを構築することにした。マップの範囲は、まずは小地域として町丁目で狭い範囲で実施した。エージェント数は、動作確認をすることを目的として、10として設定した。エージェントのルールについては、動作確認を目的としておりルールを単純にして道路沿いをランダムに動くルールで設定した。この条件で、シミュレーターを実施した。結果として、動作確認が取れたので、シミュレーター用マップを複数パターン用意することとした。複数パターンについては4つ用意をした。1.何も想定しないパターン通常の道路マップ、2.津波を想定したパターンで、標高5m以下の地域の道路が不通になる道路マップ、3.明治の地図から低湿地帯であった状況から液状化が起こりやすい地域の道路が不通になる道路マップ、4.津波を想定したパターンと液状化のパターンの複合の道路マップの4つである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、昨年度の課題を踏まえて、シミュレーターに設定するマップの作成方法について検討した結果、マップを単純化した。複数のレイヤーから単一の道路レイヤーのみでマップを作成した。これによりGISで作成したマップからシミュレーター用に変換する際のエラーが減ったことと、エージェントの動きを複雑にプログラムで制御する必要がなくなったことにより、手間が省けた。シミュレーターを構築するにあたり、動作確認を目的として小地域での狭い範囲のマップと少数のエージェントを配置して動作確認を実施した。結果として、エージェントの動作確認が取れた。これを踏まえて、当初の予定していた4つのパターンのシミュレーター用マップを新たに作成することにした。1.何も想定しないマップ、2.津波を想定したハザードマップ、3.液状化を想定したマップ、4.津波と液状化の両方を想定したマップの以上4つである。 本年度は、単一のレイヤーでのマップ作成とエージェントの動作確認、シミュレーター用マップとして、4つのパターンで新たに作成した小地域(町丁目)のマップを用意するまでで終わった。マップ作成とエージェントの動作確認に長い時間を要してしまった。本来であれば、エージェントが学習して周囲のエージェントからの影響、他のエージェントへの働きかけなどのルールを設定して群集の流れについてシミュレーションできるまでを想定していたが、そこまでには至ることができなかった。このような背景から、当初の研究計画していた期間 で報告書を出せないと判断をして、研究延長の手続きをした。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、以下のような計画で研究を進める。1. シミュレーターの構築:昨年度作成した4つパターンのマップをシミュレーターに設定する。マップを簡素化したことにより、プログラムでエージェントを複雑に制御する必要がなくなる。これにより、シミュレーションまでに要する時間を短縮できる。2.シミュレーションの実施:4つパターンのマップによるシミュレーション実施する。エージェントのルールでは、4つのモデルとして、(ⅰ)周囲のエージェントから影響を受けるモデル、(ⅱ)特定のエージェントから影響を受けるモデル、(ⅲ)他のエージェントに働きかけるモデル、(ⅳ)ⅰ、ⅱ、ⅲの組み合わせるモデルを適用して、それぞれにおいてシミュレーター実施する。各モデルでのエージェントの振る舞いを観察して、シミュレーションの結果を考察して報告書を作成する。
|