Project/Area Number |
19K19589
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Osaka Dental University (2022) Konan Women's University (2019-2021) |
Principal Investigator |
眞浦 有希 大阪歯科大学, 歯学部, 特任講師 (40803135)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 精神科看護 / ナラティヴ / オンラインインタビュー / 多声性 / リカバリー |
Outline of Research at the Start |
近年の精神科医療においては従来の治癒や症状の軽減などを志向する医療から、症状や障害が続いていても人生の新しい意味や目的を見出し、充実した人生を生きていくことを重視する「リカバリー」の概念が拡大している。本研究では、精神科看護師が患者の語りを「多声的なものとして捉える」という経験、それによりこれまでの看護実践が「リカバリー志向」へと転換すること、それらの構造とプロセスを質的研究によって明らかにすることにある。患者にとっての語りの意味や、語りを聴く看護師の感情体験ではなく、リカバリー志向という認知的・実践的変容の様相を示し、患者の語りを聴くことの意味を新たな側面から提示することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では精神障害当事者(患者)の語りをきくことによって、看護師の実践と実践の基盤となる考え方が変わっていく経験を記述する。「語りをきく」という実践そのものを捉えると同時に、それによって変容していく実践の構造やプロセスを明らかにすることで、患者の語りをきくことの意味を新たな側面から提示することを目指している。プロセス性のある看護師の経験を、実践に応用可能な説明モデルとして理論化できるよう「修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA、木下2020)」を方法論とした分析を検討している。 昨年度までは、新型コロナウイルス感染症拡大による調査活動への影響により、オンライン・インタビューの実施に向けた研究計画の修正と研究参加者のリクルートを行ってきた。今年度も看護系雑誌への広告掲載や機縁による研究参加者のリクルートを試みたが、研究参加につながる応募者を得ることが困難だった。所属機関の異動により新たな所属先での関係機関や地域の精神保健専門職等、これまでとは異なるルートでのリクルートを試みる。 また、文献研究についても、引き続き結果の統合と発表に向けて準備を行っている。医学中央雑誌、MEDLINE、CHINAL、PsycINFOを用いて、国内外のリカバリー志向の援助プログラムにおける「病の語り」の位置づけを検討することとしたが、患者による「語り」の経験を分析対象とした研究は極めて少なく、より研究対象とされやすい社会的活動としての「病いの語り」を実践する当事者の活動に焦点化し、当事者の経験を分析した研究を検討対象として分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
任期満了に伴う退職により所属機関が変更となったが、研究参加者のリクルートや所属機関における研究環境の確保に困難が生じ、昨年度に続き当初の研究計画より遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
所属機関の機縁等を通じて新たなルートで研究参加者のリクルートを行う。研究期間の制約はあるものの、オンライン・インタビューによる時間的・地理的・経済的制約の低減という利点を活かし、可能な限り十分なヴァリエーションの分析結果が得られるよう事例数の確保に努める。また、精神科病院に勤務する看護師だけでなく地域の精神保健に従事する看護職を含めるなど、研究参加者の対象についても再検討し十分な研究成果が得られるよう努める。
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