Project/Area Number |
19K19627
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
平田 淳也 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (70759456)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 手根管症候群 / 装具 / スプリント / 上肢機能 / 日常生活動作 / ECTR / 熱可塑性樹脂 / Fiberglass / 後療法 / 鏡視下手根管開放術 / 術後指導 |
Outline of Research at the Start |
そこで本研究では、熱可塑性樹脂を用いて手関節の固定を行い、日常生活での積極的な使用を指導することで、手根管症候群の術後指導の効果を検証する。まず健常者を対象に、熱可塑性樹脂を用いた日常生活で手の使用を阻害しない固定方法について検証する。この結果をもとに術後翌日に術後指導を行い、日常生活活動能力、QOLについて、その効果を検証する。 本研究計画によって熱可塑性樹脂による手関節固定の効果について検証することで、手根管症候群患者の日常生活活動能力の早期改善に向けた術後指導を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
手根管症候群のendoscopic carpal tunnel release後の後療法として、手関節を固定してADL動作を行うよう指導することでADLの早期復帰に有効である可能性がある。本邦では手関節を固定する方法として手関節装具を使用する方法があり、ファイバーグラスによる装具と熱可塑性樹脂による装具の固定が一般的である。しかし、素材の特徴やそれぞれの装具の形状の違いから、装具装着下における上肢機能やADL動作に及ぼす影響は異なる可能性がある。そのため、本研究では日常生活で負担の少ない手関節の固定方法について検討した。 第1の研究課題として、手関節装具の素材の違いが上肢機能や日常生活動作に及ぼす影響について検討した。その結果、熱可塑性樹脂製の装具は、ファイバーグラス製の装具より、上肢機能の制限が少なかった。日常生活動作の支障については、それぞれ長所と短所があり、それぞれの装具に優位性はみられなかった。 第2の研究課題として、日常生活における上肢の使用量に及ぼす影響について検討した。その結果、Fiberglass製の装具と熱可塑性樹脂製の装具では、有意な差はみられなかった。これらのことから、手関節の固定には上肢機能の制限の観点から、熱可塑性樹脂製の装具の方が適していると考えられた。 第3の研究課題では、熱可塑性樹脂製の装具について、素材の厚さと支持面の違いによる影響を検討した。その結果、背側支持の装具より掌側支持の装具のほうが上肢機能の制限が少なく、日常生活の支障も少なかった。また、3.2㎜の素材より2.4㎜の素材の方が上肢機能の制限が少なく、日常生活の支障も少なかった。これらのことから、熱可塑性樹脂製の装具による手関節の固定は、薄い素材を使用して掌側から支持する方法が最も良いと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、第1に手関節の固定方法の違いが上肢機能と日常生活動作に及ぼす影響について検討した。熱可塑性樹脂による手関節固定は、fiberglassによるものと 比較して上肢機能の制限が少なく、日常生活動作についてはどちらも優位性がないこと示唆された。この研究成果については、学会発表を行い、論文を投稿中である。 第2の研究課題では、それぞれの装具装着かにおいて日常生活の中での上肢の使用量に及ぼす影響について検討した。その結果、Fiberglass製の装具と熱可塑性樹脂製の装具では、有意な差はみられなかった。この研究成果については、学会発表を行い、論文を執筆中である。 第3の研究課題では、熱可塑性樹脂製の装具について、素材の厚さと支持面の違いによる影響を検討した。その結果、背側支持の装具より掌側支持の装具のほうが上肢機能の制限が少なく、日常生活の支障も少なかった。また、3.2㎜の素材より2.4㎜の素材の方が上肢機能の制限が少なく、日常生活の支障も少なかった。この研究成果については、学会発表を行い、論文を執筆中である。それぞれの研究課題の成果について、論文にて公表予定だが、予定していた期間での公表が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
第1の研究課題については、論文を投稿中であり、第2・3の研究課題については、論文を執筆中である。今後は執筆でき次第、学術雑誌に投稿予定である。
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