生後早期における父子の関係性構築支援を目的とした介入効果の検証
Project/Area Number |
19K19668
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
矢郷 哲志 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00778243)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 父親 / 関係性支援 / 育児支援 / 介入研究 / 小児看護学 / 発達 / 親子関係 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、生後早期の親子関係構築支援ツールとして世界20か国以上で活用され、母親の感受性を高め、産後うつの発症リスクを低減させることが実証されているNeonatal Behavioral Observation (NBO) Systemを用いて、新生児の父親に対する早期育児支援介入を行う。そして、NBOによる育児支援介入が、父子相互作用、父親のメンタルヘルス、育児への関与などに及ぼす効果を量的及び質的に評価し、本法の父親への早期育児支援ツールとしての有効性を検証することを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
Newborn Behavioral Observations (NBO) systemが開発された2006年以降、過去17年間に発行されたNBOに関連した国内外の論文の知見を網羅的にレビューし、リサーチギャップを特定した上で、今後のNBOの研究及び臨床活用への示唆を得ることを目的として実施したスコーピングレビューが2023年6月に国際誌に公表された。分析の結果、29件の論文が分析対象となった。PAGER frameworkを用いて知見の整理を行い、4つのテーマが生成された。対象論文29件には、介入研究18件が含まれ、介入効果を測定するアウトカムとして、親のメンタルヘルス、親子の関係性、乳児の発達、NBO介入を実践する臨床家の知識及び自信などが用いられていた。介入効果として、NBOによる介入は、親の抑うつ及び不安を軽減し、母親の感受性を高め、介入を行う臨床家の自信及び知識を深めることが示された。リサーチギャップとして、NBO介入の中長期的な効果を測定する縦断研究、父親に対する介入効果の検討、初産婦と経産婦など親の特性に関連した介入効果の比較などの知見の不足が明らかとなり、将来的な研究活動の方向性を明確に示すことができた。 今年度は、スコーピングレビューの結果を踏まえ、父親の早期関係性支援が及ぼす効果に関する研究知見が不足している現状から、生後早期の父子の接触、父親の育児関与、育児休業の早期取得などの要因が、乳児期以降の父親の育児関与、ペアレンティング、子どもの社会-情緒的発達などに及ぼす影響を明らかにする横断研究を計画し、既存研究のレビュー、概念枠組み及びアウトカムの整理、倫理審査委員会への申請準備に取り組んだ。本研究は2024年度に遂行、完了予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、免疫機能が脆弱な出生直後の親子に対して、近距離で直接的に接触し、介入することを必要とする。そのため、新型感染症感染拡大の余波から、研究協力施設の確保や介入研究の実施そのものが依然として困難な状況にあり、研究遂行が困難であった。そのため、2023年に発表した生後早期の親子の関係性支援介入に関するスコーピングレビューの結果を踏まえ、父子の生後早期の接触や育児関与が、その後の父親の育児関与、ペアレンティング、子どもの社会-情緒的発達などに及ぼす影響に関する知見が不足していることが明らかとなったことから、当初の計画(介入研究)を変更し、父子の生後早期の接触が父親のペアレンティングや子どもの発達に及ぼす影響を検討することを目的とした横断研究の実施を計画し、既存研究のレビュー、理論的枠組みの整理、倫理審査委員会の申請準備を進めた。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型感染症感染拡大の余波から、当初予定していた生後早期の母子との対面による介入研究の実施及び予定数の確保が困難な状況にある。そのため、2024年度には、生後早期の父子関係性支援の基礎資料を得ることを目的として、生後早期の父子の接触、両親(父親)学級への参加、早期の育児休業取得の有無などの要因が、その後の父親の育児関与、ペアレンティング、子どもの社会-情緒的発達に及ぼす影響を検討する量的研究を遂行する。
|
Report
(5 results)
Research Products
(3 results)