Project/Area Number |
19K20101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Shujitsu Junior College |
Principal Investigator |
松本 希 就実短期大学, 幼児教育学科, 准教授 (20609622)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 動脈硬化度 / 動脈スティフネス / 血圧 / 体力 / 生活習慣 / 幼児 / 体力測定 / 体力テスト / 循環機能 |
Outline of Research at the Start |
成人では,低体力や肥満は動脈硬化度を増加させることはすでに明らかになっている。子どもにおいても,肥満傾向児の増加や運動機会の減少が問題になっており,循環器疾患に対する危険因子をすでに増加させている可能性がある。しかしながら,幼児を対象とした生活習慣と循環機能の関係性を示す報告はほとんどない。 そこで本研究は,循環機能の指標となる血圧値と動脈硬化度を用いて,幼児の循環器指標の基礎データの構築を目指し,発育発達が循環機能に及ぼす影響,幼児の生活習慣と循環機能の関連性,運動が幼児の循環機能に及ぼす影響,この3点を明らかにし,幼児期からの動脈硬化の予防・改善の方策を提案することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
<研究課題1>の幼児の生活習慣と循環機能の関連性と<研究課題2>発育発達と循環機能の縦断的検討を遂行するために、引き続き、幼児の体力測定及び動脈硬化度・血圧測定、保護者への生活習慣に関するアンケート調査を実施した。今年度は、118名の幼児(3・4・5歳児)の体力測定を実施し、さらに対象幼児の保護者へアンケート調査を行った。対象幼児のうち、38名の動脈硬化度と血圧の測定を行い、データを得ることができた。 一方で、2020年度以降より続く新型コロナウイルス感染症及びその他の感染症の流行により、研究規模の縮小は余儀なくされている。対象としている保育施設では、引き続き感染症への警戒のため、介入研究を依頼しにくい状況があった。 本研究は新型コロナウイルス感染症流行前の2019年に研究を開始しており、2019年度から今年度までの研究結果を単純に比較することを懸念している。新型コロナウイルス感染症の流行が幼児の生活習慣に大きく影響していることが想像され、それに伴い、体力や動脈硬化度、血圧に影響を及ぼしている可能性も否定できない。そのため、昨年度までと同様に新型コロナウイルス感染症の流行3年目の様子を調べるために、新型コロナウイルス流行前と幼児の体力や生活習慣の様子を比較した。その結果、新型コロナウイルス流行前と比較すると体力測定の結果に差は示されず、流行前と同様に体力が維持されていることがわかった。幼児の体力は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けていないことが予測される。 以上のような結果にも配慮しながら、測定データの蓄積を行い、幼児の体力測定や動脈硬化度・血圧測定の結果を、詳細に解析・検討を進めており、さらに介入研究に向けて準備を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、幼児を対象としており、対面での運動介入や各測定を行わなければならない。 一昨年までは、新型コロナウイルス感染症の流行により、思うように研究調査協力の依頼をすることができなかったが、昨年度は、さらに保育・教育現場において、新型コロナウイルス感染症以外の様々な感染症が多く発生しており、長期間の介入研究の調査協力の依頼が行いにくい状況があった。 しかしながら、我々の今までの経験が蓄積されており、各測定の横断的な介入については、例年通り実施することができた。 一方で、<研究課題3>の幼児への運動介入については、昨年度に着手することができなかったため、全体的な研究実施計画には遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、研究最終年度となるため、以下のように研究を進めていく予定である。 <研究課題1・2>の「幼児の生活習慣と循環機能の関連性」及び、「発育発達と循環機能の縦断的検討」を明らかにするために、今年度も幼児の体力測定及び動脈硬化度測定、保護者への生活習慣に関するアンケート調査は継続する。これまで収集してきたこれらのデータを横断的及び縦断的に解析・検討し、幼児の循環機能に影響を及ぼすものを明らかにし、学会等で発表し、論文にまとめる予定である。 <研究課題3>の「幼児への運動介入が循環機能に及ぼす影響」については、今年度中に幼児を対象とした運動教室を実施する。対象者に、園や家庭でも実施可能な運動遊びを体験してもらい、それらの実施が成人と同様に血圧や動脈硬化度影響を及ぼすかを調査する予定である。多くの対象者を募りたいと考えている。 これらの研究課題の実施により、幼児の循環器指標の基礎データの構築を目指し、幼児期からの生活習慣病予防の具体的な方策を示したい。
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