Project/Area Number |
19K20274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 60070:Information security-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
長 憲一郎 立命館大学, 理工学部, 講師 (00755514)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | カオス同期 / 耐量子コンピュータ暗号 / 拡張Lorenz写像 / 量子コンピュータ / 一定間隔での結合 / 通信回数の削減 / カオス振動子 / メッセージ転写 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、3年間の研究期間に現存する3つの課題を達成する。3つの課題はそれぞれ、①提案手法の暗号セキュリティの分析、②Web上での通信実験、③AIを使った機械学習(又は深層学習)を導入し、特徴パラメータの自動推定システムの提案である。特徴パラメータの自動推定システムとは、送信者(Alice)と受信者(Bob)それぞれが持つ振動子の特徴パラメータを振動子の同期誤差から自動的に推定するシステムである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はカオス同期の特性を利用し、送信者Aliceの平文の状態を表現した振動子のパラメータを受信者Bobの振動子を使って安全に転写するものである。現在主流の暗号プロトコルはRSAに代表されるような素因数分解の困難性を安全性の根拠とする。素因数分解の困難性は量子コンピュータで多項式時間で容易に解読できることがわかっている。そのため、多数のqビット版の量子コンピュータが実現するであろう未来では、素因数分解の困難性を安全性の根拠とする現代暗号は容易に解読されるであろう。しかしながら、本研究で提案している暗号プロトコルはBobの振動子の状態がわからない限り、平文を表すAliceの振動子の状態がわからないように設計している。Bobの振動子の状態をBobは秘匿できるので、安全にAliceからBobへ平文を送ることができる。 最終年度に研究を完成させる予定であったが、健康上の理由により研究継続が困難となったため、最終的に研究は完成へ至らなかった。具体的には提案手法において必要となる振動子の同期、非同期の判定に機械学習を用いる予定であったが、研究継続が困難となったので、その関連部分が進んでいない。しかしながら、滋賀と大阪にある2つの計算機上でAliceとBobの2つの振動子を再現し、通信実験を行った結果は成功だった。問題は既存の暗号プロトコルと比べ、1度の通信で送れるデータ量がかなり少なく実用に耐えられない点であった。
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