ジェンダー・性的指向に依存した性的刺激への認知,行動,生理メカニズムの解明
Project/Area Number |
19K20591
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 80030:Gender studies-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小林 麻衣子 早稲田大学, 理工学術院, 日本学術振興会特別研究員(PD等) (10802580)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | ジェンダー / LGBTQ / 性的指向 / 多様性 / SOGI / 性的マイノリティ / LGBT / 心理学 |
Outline of Research at the Start |
近年,性的マイノリティ(以下, LGBT)の社会・公的認知が拡充してきた.国際的にも,LBGTに関する研究が多くなされ,文化,社会制度を超えて知見が集まりつつある.しかしながら,LGBTの認知機能,行動特性を理解するための研究はなされていない.本研究は,実験心理学的手法を用いて,ヒトのジェンダーやLGBTに依存した性的刺激への認知,行動ならびに生理メカニズムを理解することを目的とする.本実験によりジェンダーや性的指向により異なる認知,行動特性が体系化され,ジェンダー・LGBTの理解が進むことで安定した社会基盤創生へと貢献できると考えている.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ジェンダーと性的指向が性的刺激に対する認知、行動、および生理的メカニズムに与える影響を実験心理学的手法を用いて解明することを目的とした。基礎的な研究として聴覚刺激に対するジェンダーによる差や個人特性の影響を検討した学会発表を行なった。
研究期間全体を通じてジェンダーや性差別的なバイアスに関する研究に重点を置いた研究を行った。研究成果は、日本心理学会第87回大会、第27回日本顔学会大会、及びInternational Convention of Psychological Science (ICPS) 2023で発表され、国内外の研究者とのディスカッションを通じて有益なフィードバックを得ることができた。研究の結果、日本における親子のジェンダーバイアスが相関しないことが明らかになり、親からの影響が少ない可能性が示唆された。しかし、個人のジェンダーバイアスの形成過程は依然として不明であり、今後は世代間比較を行い、さらなる調査を予定している。大学生を対象とした実験では、男性が女性よりもLGBTQに対する忌避感情が強いことが確認され、今後はこの男女差の原因と適切な介入方法を検討する予定である。また、性差別的なジェンダーバイアスの改善に焦点を当てた研究にも着手しており、世界各国の多様性理解促進に関わる教育教材を調査し、バイアス軽減や介入効果を検証する手法の精査を行った。 研究以外でも、子どもを対象とした科学コミュニケーションを通じて発表し、性的な差別のない多様性を受容する社会の実現に向けて公表を続けている。今後も、性的マイノリティとマジョリティの相互理解を促進し、ダイバーシティ実現を目指して研究を進める予定である。
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Report
(5 results)
Research Products
(10 results)