Project/Area Number |
19K20667
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山村 健史 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10709091)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 焦点調節画像 / 大腸腫瘍 |
Outline of Research at the Start |
増加する大腸癌の診療において、大腸内視鏡は必要不可欠である。適切な診断と最適な治療方法を決定するために、狭帯域光観察(NBI)やpit pattern診断を高い正診率で行うことが重要であるが、主観に頼らざるを得ない内視鏡診断においては、診断能にバラツキが生じてしまう。本研究では、内視鏡画面全体に焦点の最適化を行った焦点調節画像を作成し、その特殊画像を用いることにより大腸腫瘍の診断能の向上を図る。また焦点調節画像を統合することにより、腫瘍の2Dマッピングや3D画像構築を行い内視鏡治療に活用することで治療成績の向上を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
2019年度に様々な大腸腫瘍の内視鏡観察法で焦点調節画像を試し、白色光観察やpit pattern観察よりもImaged enhanced endoscopy拡大観察が最も本方法の条件に合致していると考えられた。また撮影法も動かす速度や画像の取り方などを色々と試し、最適な条件を決定した。次に撮影技術固定されたところで作成した焦点調節画像が内視鏡医に与える影響に関して検討した。具体的に作成した画像を動画と静止画単位で視認性や診断能の検討を行い、どこまで診断能が向上し得るかを評価した。初学者と熟練者に分け、それぞれを主観的評価と客観的評価に分けて検証した。その結果、客観的評価である診断精度(正診率など)は初学者と熟練者共に焦点調節画像になっても有意な改善は認めなかったが、主観的評価(読影結果の信頼度・画像の質の評価など)は両者で有意に改善した。また診断時間も同様に両者で改善した。以上より、焦点調節画像が内視鏡医に与える影響は主観的評価の向上であることが明らかとなった。一方、診断率の客観的評価に関しては改善は認めなかった。これまでの結果については現在、論文投稿中である。3D構築については2020年度に試行したところ、画像を構築することは可能となった。ただし精密な図を作成するには、現技術ではまだ精度に問題があることが判明し、画像をマッチングさせる特徴点を大幅に増量し、それらを高速処理で処理時間を増やさない技術を名城大学と共同で開発していたが、大きな改善を得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
3D構築については、前技術ではまだ精度に問題があり、評価は困難と判断した。動画の特徴点を大幅に増量し、それらを高速処理で処理時間を増やすことのない技術を名城大学と共同で開発しようとしているが、コロナ蔓延により遅延は改善されたが技術的問題により大きな進歩は得られていない。現状の技術は内視鏡のプロセッサー側における技術開発であり、内視鏡に備える方の技術の方が有利な点が多いと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、焦点調節画像が内視鏡医に与える影響に関しては成果を得ており論文投稿を進めている。結果としては診断のし易さという信頼度の上昇という主観的評価の向上が得られるが、診断率という客観的評価は改善しなかった。 今後の研究の方向としては、3D構築を可能とする方法の確立を目標としている。以前の画像をマッチングさせる特徴点を大幅に増量し、それらを高速処理で処理時間を増やすことなく3D構築を可能とする方法だと特徴点を合わせる部分で、対象の移動距離により正確にやや難があることが分かった。ハレーションを除去する技術を進めたが、それ単独では良好な画像を作り出すことは困難であった。特徴点を増やすことにより、同一物体のずれをより正確に感知し、3D化することを目指していたが課題は大きい。3D画像が構築可能となれば、実際の内視鏡手技において周囲(襞や蠕動による変形)との関係を3D画像構築することで、事前の有用な情報となると考えているが、技術的難易度が高いと考えられる。
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