Fluorescence Lifetime Imaging of Latent Fingerprints
Project/Area Number |
19K20687
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
|
Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
角田 英俊 科学警察研究所, 法科学第二部, 主任研究官 (80773936)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 光を用いた指紋の非破壊検出 / 指紋の蛍光寿命イメージング / ナノ秒パルスレーザー / 蛍光寿命イメージング / 潜在指紋 / 時間分解分光法 |
Outline of Research at the Start |
指紋に光を照射した際に放出される蛍光を利用して、物質に付着した目に見えない指紋(潜在指紋)を非接触・非破壊に検出する。特に、物質の蛍光持続時間(蛍光寿命)の分布を画像化する蛍光寿命イメージングを行い、指紋が付着した領域と指紋が付着していない領域の蛍光寿命の僅かな差を画像化することにより潜在指紋を顕在化する。 蛍光寿命イメージングを用いて潜在指紋を非破壊・非接触に顕在化させる手法を開発することで、従来より多くの背景物質に対して、指紋を非破壊・非接触に検出できるようにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
紙上の潜在指紋について、指紋と紙の蛍光波長域が重なり、紙の蛍光強度が指紋より4桁程度大きく、さらに蛍光寿命も同程度であるために、従来の波長フィルタや時間分解分光法では指紋の可視化が困難であった試料から、蛍光寿命イメージングにより潜在指紋を可視化することに成功した。 上記の指紋可視化例について、あらかじめ個別に測定しておいた指紋と紙の蛍光寿命はそれぞれ約3.7ns及び約3.9nsであった(励起波長532nm、パルスエネルギー約1mJ、パルス幅3-5ns)。指紋が可視化された蛍光寿命イメージ上で、指紋がある部分とない部分の蛍光寿命を比較したところ、両者は蛍光寿命差0.1-0.2nsで区別されており、単独で測定した蛍光寿命の差と同程度であった。ただ、上記試料では指紋の蛍光強度は紙の蛍光強度より約4桁小さいため、指紋の付着により紙の蛍光寿命が変化することは、単純な蛍光強度の和の観点からは説明が難しいと考えられ、指紋の付着により蛍光寿命差が生じた原因について考察を要すると考えられた。 以上の光励起はナノ秒のパルス幅のレーザーを用いて行ったが、パルス幅が試料の蛍光寿命と同じオーダーであり、試料の蛍光寿命に対する励起光パルス幅の影響が考えられる。そこで本研究ではナノ秒程度である試料の蛍光寿命に比べてパルス幅が十分短いフェムト秒レーザーを用いた光励起も行うこととしており、非線形光学結晶を用いて波長780nmのフェムト秒レーザーの第二高調波を試料に照射する光学系をこれまでに構築した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
指紋の蛍光強度が背景の紙より数桁小さいにもかかわらず、指紋の付着によりサブナノ秒オーダーの蛍光寿命差が生じて指紋を可視化できる理由の考察に時間を要しているため。 また、試料の光励起に使用するフェムト秒レーザーの第二高調波発生に用いる非線形光学結晶の納期が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により当初の想定より長期化したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、従来の波長フィルタや時間分解分光法では指紋可視化困難な試料から、蛍光寿命イメージングにより指紋可視化を行っていく。指紋可視化事例について、指紋と背景の蛍光強度差や蛍光寿命差に関する共通点を調べ、蛍光寿命イメージングにより指紋が可視化される理由を探っていく。 また、フェムト秒レーザーを用いた時間分解分光や蛍光寿命イメージングを行う光学系の整備を進める。
|
Report
(4 results)
Research Products
(7 results)