極低温交流帯磁率測定で探るランダム性が誘起する量子スピン液体のダイナミクス
Project/Area Number |
19K21034
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Project/Area Number (Other) |
18H05844 (2018)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund (2019) Single-year Grants (2018) |
Review Section |
0202:Condensed matter physics, plasma science, nuclear engineering, earth resources engineering, energy engineering, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 洋平 東京大学, 物性研究所, 特任研究員 (60827252)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 交流帯磁率測定 / 有機磁性体 / 低次元量子スピン系 / 極低温物性 / 磁性 / 量子スピン液体 / ランダムネス / 交流帯磁率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に量子スピン系物質の測定に堪える感度を目標に、極低温交流帯磁率測定装置の構築を行った。また、それに並行して、本研究の目的であるランダムシングレット状態の候補物質[Zn(hfac)2](o-Py-V-p-Cl)と同系統の物質において、極低温での熱力学測定を行い、その性質を明らかにした。 (1)極低温交流帯磁率測定装置の構築 最終目標である希釈冷凍機での構築の前段階として、ヘリウム3冷凍機上での交流帯磁率測定装置の構築を行った。完成した装置の評価のため、量子スピン系物質である3-Cl-4-F-Vを用いてゼロ磁場での相転移の観測を行った。その結果、先行研究の転移温度に対応する異常を観測することに成功し、量子スピン系物質に用いることのできる測定感度を有することを実証した。今後はより信号の小さな上記候補物質[Zn(hfac)2](o-Py-V-p-Cl)の測定が可能となるよう、補償回路の見直しや希釈冷凍機での構築を行う予定である。 (2)スピン1/2ハニカム様格子系[Zn(hfac)2](4-Cl-o-Py-V)の極低温物性測定 [Zn(hfac)2](4-Cl-o-Py-V)は上記ランダムシングレット状態の候補物質から派生した物質である。第一原理分子軌道計算からは主要な磁気的相互作用は類似したものになっているが、その符号や大きさが異なることが予想され、比較対照物質としての意義がある。今回は本物質の極低温磁化、比熱測定を行い、2 K以下の磁気相図を明らかにした。ここから予想される基底状態の候補としてはストライプ強磁性状態が挙げられ、本物質がハニカム格子系として新たな相互作用パラメータ領域を開拓したことを示唆する重要な結果である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)