The role of tumor-infiltrating platelets in cancer immune evasion
Project/Area Number |
19K21292
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Project/Area Number (Other) |
18H06187 (2018)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund (2019) Single-year Grants (2018) |
Review Section |
0901:Oncology and related fields
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
高木 聡 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター 基礎研究部, 研究員 (20582240)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫 / 免疫チェックポイント / 血小板 / 免疫 / 免疫逃避 / がん免疫 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
Outline of Research at the Start |
免疫チェックポイント阻害剤は、進行がん患者に対しても劇的な抗腫瘍効果をもたらす一方で効果が期待される患者は限定的であり、その治療応答性や抵抗性を規定する因子の解明が喫緊の課題となっている。申請者はこれまでに、ある種のがんでは腫瘍内部に血小板が入り込み腫瘍増殖に寄与することを報告するとともに、がん細胞による血小板活性化を中和する抗体を樹立してきた。本研究課題では、腫瘍内部に入り込んだ血小板が、がんの免疫逃避に与える影響の詳細を明らかにすることを目的とする。本研究課題の遂行により、新たに血小板によるがん免疫環境の制御機構が解明され、その制御原理に基づく新規がん治療法の開発が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)は、進行がんに対しても劇的な抗腫瘍効果をもたらす一方で効果が期待される患者は限定的であり、その治療応答性や抵抗性を規定する因子の解明が喫緊の課題となっている。申請者はこれまでに、ある種のがんでは腫瘍内部に血小板が入り込み腫瘍増殖に寄与することを、免疫不全マウスを用いた実験系で明らかにしてきた。本研究課題では、同系マウスモデルを用いることで、腫瘍内部に入り込んだ血小板ががん免疫微小環境やICI治療抵抗性に与える影響を明らかにすることを目的とする。 本年度は、まず血小板活性化能が亢進したがん細胞株を樹立した。PDPNは、血小板表面のCLEC-2受容体と結合することで血小板を活性化するI型膜貫通タンパク質であり、がん細胞におけるPDPN発現は腫瘍内部に血小板集積をもたらすことを申請者は報告している(Takagi S, et al. PLoS One. 2013)。そこで、マウス大腸がんMC-38細胞にPDPNを遺伝子導入し安定発現させた細胞(MC-38/PDPN)を樹立し、C57BL/6マウスの背部皮下に移植して腫瘍体積を計測したところ、コントロール細胞と比較してMC-38/PDPNは腫瘍増殖能が亢進していることが明らかとなった。また、腫瘍切片の免疫染色や腫瘍浸潤リンパ球のFACS解析を行った結果、PDPN発現は腫瘍内部の宿主細胞集団の存在比率に影響を与えることが示唆された。さらに、本実験系におけるICIの投与条件を決定し、次年度に計画している抗体療法の準備を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は①血小板活性化能が亢進した細胞株の樹立、②腫瘍内血小板集積の亢進が腫瘍微小環境に与える影響の検討、③免疫チェックポイント阻害剤による治療実験の条件検討を研究計画に掲げた。①については、既に細胞株の樹立に成功している。②については、腫瘍切片の免疫染色や腫瘍浸潤リンパ球のFACS解析を実施しており、おおむね達成しているが、腫瘍増殖の要因となる細胞集団の同定には至っていないため、次年度の課題として検討する。③につていは、本実験系における最適投与条件を決定済みである。以上より、おおむね順調に進展しているものと評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
血小板活性化能を亢進させた細胞株が腫瘍増殖能を亢進するメカニズムを明らかにするために、腫瘍内部で存在比率が変化していた細胞集団の除去実験やRNA-seq解析を行う。また、本年度確定させた投与条件に基づいて免疫チェックポイント阻害剤による治療実験を行い、腫瘍内血小板や上述の細胞集団が免疫チェックポイント阻害剤の治療抵抗性に与える影響を明らかにする。さらに、研究者が既に樹立済みの抗PDPN中和抗体を用いた治療実験も実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)