Asian Women on the Move: Migration, Memory and Gender in Contemporary Performance
Project/Area Number |
19K21617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
エグリントン みか 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (50632410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
エグリントン アンドリュー 甲南女子大学, 文学部, 講師 (30707948)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 女性 / アジア演劇 / 移動 / フェミニズム / オリエンタリズム / ポストコロニアリズム / 記憶 / グローバリゼーション / アジア / パフォーマンス / 舞台芸術 / 移民 / ディアスポラ / 演劇 / 国際共同 |
Outline of Research at the Start |
未だ男性西洋中心主義が根強い社会と舞台芸術に潜む諸問題を、社会的弱者・少数派とされがちな女性、東洋、「アジア」の視点から共有・討議・考察しながら、ネットワーク構築、プラットフォーム構築、アーカイヴ構築を行う。1)公の歴史や言説から取りこぼされがちな女性の声と体験と記憶を共有するためにフィールド・ワークを行い、舞台芸術を巡る過去と現在進行形を把握し、持続可能な協力体制と磁場を生み出す。2)女たちの声、体験、記憶を集め、多種多様な民族・言語・文化を持つアジアの国々が独自の表現様式を再確認しつつ、新たな舞台芸術を創造する。3)アジアと女性の視点から既存体制に疑義を申し立て社会批評と変革を模索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により当初予定していた海外でのリサーチや国際学会発表などが実現できなかったものの、以下の研究業績を挙げた。 研究代表者がShakespeare Studiesにコロナ禍渦中で静岡文化芸術センターにて上演された『ハムレット』(宮城聰演出)レビューを執筆した。分担者が日本演劇学会学会紀要に'Earth Crisis: Reflections on a Decade of Physical Theatre by Performance Troupe Taihen'を発表し、1983年から大阪を拠点に活動する劇団態変による舞台作品『ヴォイツェック』(2013年)と『Over the Rainbow』(2014年)を比較し、環境破壊の媒介において身体が果たす役割を問い、汚染、障害、制度的権力の関係を考察した。加えて、甲南女子大学研究紀要に論文'From Agit-prop to Agit-docs in 1930s British Theatre'を発表し、サルフォードを拠点とするシアター・オブ・アクション(TOA)の原始的ドキュメンタリー演劇を実験的に用いた宣伝劇について考察した。 研究代表者と分担者が共同し、岸田國士戯曲賞を受賞した松原俊太郎作『山山』の翻訳を『ENGEKI: Japanese Theatre In the New Millennium 8』(日本劇作家協会)から出版した。業績表には挙げなかったものの、静岡県舞台芸術センターで上演されたシェイクスピア歴史劇『リチャード2世』とイプセン戯曲『人形の家』、豊島区芸術文化センターで上演された上田久美子作『バイオーム』の英語字幕翻訳を担った。 さらに、英字新聞The Japan Timesに「シアターコモンズ東京2022」、「越後妻有と瀬戸内のトリエンナーレ」、「KYOTO EXPERIMENT 2022京都国際舞台芸術祭」という日本の視聴覚芸術のハブとなっている国際フェスティバルについての3記事を共同執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍とロシアのウクライナ侵攻によって、これまでの生活様式とともに視覚芸術のあり方が問い直される昨今、「時代の鏡」とされる舞台芸術がその鏡の形式と機能をいかに変容させ、何を映し出すのかを問い直す研究業績を挙げた。論文4本、翻訳4本、新聞記事3本を含む2022年度の業績は、コロナ禍とほぼ同時期に取得した産前産後休暇と育児休暇を取得する以前に書かれた研究計画書とは異なる展開を見せた。研究年度を延長することにしたため、「やや遅れている」との評価としたが、当初計画していたプロジェクトから異なる状況から生まれた業績は、別の観点に立つと「当初の計画以上に進展している」と捉えることもできよう。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍が収束しつつある最終年度に当たる2023年度は、国内外の国際学会がオンラインと対面を兼ねたハイフレックスで行われるようになってきた。研究表代表者は、5月に日本英文学会におけるシンポジウム「ブレグジットと英文学」にて「ブレクジットを映し出す鏡としての視聴覚芸術」を日本語で発表した後に、8月にゲントで行われるEuropean Association for Japanese Studies(ヨーロッパ日本研究協会)にて、"'Tis in my memory lock'd" How the pandemic shaped Satoshi Miyagi's 2021 Hamlet'を、コロナ禍と日本の演劇に焦点を当てたパネルにて発表する予定である。 引き続き英字新聞The Japan Timesなどに寄稿し、舞台芸術の現在進行形を追いながら、Arden Shakespeare in the Theatreの一環として出版される宮城聰氏のシェイクスピア作品中の「女なるもの」に焦点を当てた英語単著書籍の完成と、女性とアジアと演劇についての英語書籍プロジェクトを進めることによって、これまでの研究の成果を世に問う予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(31 results)