野外保育が幼児の移動運動と姿勢制御の発達に与える効果の客観的検証
Project/Area Number |
19K21780
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 9:Education and related fields
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Research Institution | The University of Nagano |
Principal Investigator |
前田 泰弘 長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (10337206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立元 真 宮崎大学, 大学院教育学研究科, 教授 (50279965)
小笠原 明子 長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (50734117)
加藤 孝士 長野県立大学, 健康発達学部, 准教授 (10631723)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 野外保育 / 姿勢や動き / 発達が気になる幼児 / 歩行分析 / 発達支援 / 気になる幼児 / 姿勢と動き / 不器用さ / 発達障害 / 保育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、野外保育が幼児の移動運動や姿勢制御の発達に与える効果を、客観的な指標を基に評価することを目的としている。これまで、保育者が経験談として示すような、野外保育の運動発達面への効果を客観的に検証した研究はなかった。そこで、本研究では①幼児の歩行運動とその発達的変化、②野外保育を実践する幼児の歩行運動、③歩行運動と他の発達領域との関連の検討、④発達が気になる幼児の歩行運動について客観的評価を試みることとした。なお、評価方法には従来成人の運動評価に使用されてきた歩行動揺計を使う。これを幼児に援用することで、歩行運動をより簡便かつ客観的・定量的に計測する手法を確立することもねらいとしている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、野外保育が幼児の移動運動や姿勢制御の発達に与える効果を、客観的な指標を基に評価できるようにすることが大きな目的であった。研究初年度に行った文献研究より、ヒトの移動運動と姿勢制御を客観的に計測する方法として、身体工学的な観点からの歩行分析、そして計測パラメータとして歩容や歩行の安定性を計測することの有効性が示唆された。このような歩行計測は、従来実験室内で行われる手法が中心であったが、野外環境での計測には不向きであった。そこで、近年開発された体幹2点歩行動揺計を用いることとした。この機械は、被験者に加速度計を内蔵したベストを装着して歩行させ、その計測データから歩容を分析するものである。この機械は従来介護予防など成人対象の研究で用いられているが、子どもの研究での使用例はない。したがって、研究の遂行上、たとえば被験児への教示の内容や計測の方法が結果に与える影響など、実験の基礎的な手続きから検討することが必要であった。このことから、計測のための予備的実験を計画したが、折しもCovit-19の影響により、被験児(者)に計測機材を装着することが難しい状況が続いた。研究の最終年度に身体接触の制約が緩和されてきたため、成人対象の予備的検討として(1)視標の有無が歩容に与える影響、(2)歩行回数が歩容の変化に与える影響、(3)歩容と身長との関係、(4)歩容と手の振りの関係の研究を行った。その結果(1)視標の有無や(2)歩行回数は歩容に大きな影響を与えなかった。このことから、幼児の計測では視標に向かう1~2回の歩行により歩容計測が可能であることが示唆された。(3)(4)は、計測が終わり現在分析を進行中である。(3)の成果は、歩容の発達的変化と身長の関連という基礎的資料となり、(4)の成果は、歩行時の手の振りの機能との関連から、効果的な歩行指導等を検討するための資料になるものと考える。
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Report
(5 results)
Research Products
(2 results)