Project/Area Number |
19K23195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0107:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
塩澤 康平 高崎経済大学, 経済学部, 講師 (30848924)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 効用最大化モデル / 顕示選好理論 |
Outline of Research at the Start |
消費者の行動を分析するための代表的なモデルは効用最大化モデルであり、効用最大化モデルは様々な経済分析において基本的な要素となる。しかし、分析の結果が効用関数の形に依存するため、効用関数をどのように特定化するかが重要な問題となる。本研究では特に消費者の異質性を分析する課題に注目し、効用関数に対する仮定を弱めて分析する手法を開発する。これにより、効用最大化モデルによる分析の頑健性の検証手法を与える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、効用最大化モデルに基づくデータ分析手法の基礎を確立することを目的とする。経済学における需要行動分析の典型的なモデルが効用最大化モデルであり、効用最大化モデルは市場分析のみならず、社会的選好やリスク選好などの様々な経済実験のデータ分析においても用いられる基本的なモデルである。上記のように様々な環境において分析に用いるためには、特に効用関数をどのようにモデリングするかが重要な問題となる。本研究では、顕示選好理論を用いたノンパラメトリックな需要行動分析と、相補的に利用されるパラメトリックなモデリングに注目している。 昨年度までに、先行研究が用いるパラメトリックな効用関数に基づく分析手法を拡張し、先行研究の実験データを再分析することで、顕示選好分析でノイズの構造を考慮することの重要性と、従来用いられていた効用関数のパラメータ解釈の問題点を明らかにした。本年度では、シミュレーション実験により、この拡張した効用関数モデルのパラメータ復元がどの程度可能であるかを調べた。これにより、2つの主要なパラメータについて復元する際の不確実性の傾向に違いがあり、これを考慮することの重要性が明らかになった。また上記の結果から、社会的選好やリスク選好の経済実験について、それぞれの環境に特有の異質性を扱うためには従来よりも慎重な取り扱いを必要とすることが明らかになった。行動の異質性を分析するための手法を開発することで、効用最大化理論に基づくデータ分析手法の一つの基礎を確立するという本研究の目的に照らし、これらの結果には、従来の分析手法では適切に扱うことができていない異質性を明らかにするという意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの研究結果から、研究開始当初のノンパラメトリックな手法と相補的に利用されているパラメトリックな分析手法を併せて開発することが適切と判断したため、当初の予定よりも進捗がやや遅れている。また、本年度も遠隔授業への対応といった変則的な業務が特に進捗に影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の結果を論文としてまとめる。また、主要な環境における需要行動の異質性を分析するための手法研究を遂行する。
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