Project/Area Number |
19K23630
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0501:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, polymers, organic materials, biomolecular chemistry, and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
縣 亮介 京都大学, 化学研究所, 特定研究員 (80850502)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2020-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 鉄触媒C-グリコシル化反応 / トランス選択的 / 分散力相互作用 / ジアステレオ選択的 / 鉄触媒 / クロスカップリング / C-グリコシド / 立体制御 / 分散力 |
Outline of Research at the Start |
C-グリコシドは糖分子が結合した配糖体や糖鎖を認識する酵素や蛋白質を標的とした医薬品開発において重要な化合物であり,高立体選択的に立体異性体を作り分ける合成手法の開発が必要不可欠となっている。本研究では,ハログリコシド類とアリール亜鉛反応剤との鉄触媒クロスカップリング反応において,分散力制御を可能とする新規ビスホスフィン配位子を用いることで,高立体選択的なC-グリコシル化反応の開発を行う。本反応により,従来法のようなハログリコシド類やアリール亜鉛反応剤の構造に依存しない汎用的なC-グリコシル化手法を確立し,C-グリコシド医薬品合成への応用を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
高選択的な鉄触媒C-グリコシル化反応を開発することを目標とし、2019年度ではより一般性の高い基質の1-bromo-4-propylcyclohexane(trans:cis=60:40)と(2-methoxyphenyl)magnesium bromideを用いてジアステレオ選択的なカップリング反応が進行するか検証した。鉄触媒クロスカップリングに有効性が示されているジアミンやホスフィン配位子、NHC配位子などを試したところ、中程度から良好な収率で目的のカップリング体が得られたが、いずれもtrans:cis=65:35の割合となり選択性は発現されなかった。尚、Bn-BOXおよびPyBOXを用いた場合や配位子を加えない条件ではオレフィンの生成が競合し、低収率となった(trans:cis=66:34)。そこで、配座固定されたシクロヘキサン骨格をリン上に導入した新規ビスホスフィン配位子を用いることで分散力相互作用によるラジカル中間体の配位固定を促すことが可能となると考え、新規配位子SciOPP-2Adを11%で新たに合成し、検討を行った。しかしながら、本配位子による分散力相互作用は有効性が示されず、選択性の向上は観られなかった。またシクロヘキサンやトランスヒドロデカリンを溶媒として用いることで、トランス選択的に鉄とのラジカル再結合が起きると予測し、検討を行ったがいずれも選択性は変化しなかった。現段階では配位子や溶媒による選択性の制御は困難であるが、さらにシクロヘキサン骨格が広がったデカリンやコレステロールをリン上に導入したビスホスフィン配位子などを用いることで、ジアステレオ選択的カップリングさらにはC-グリコシル化反応が制御可能となると期待される。
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