Phenological impacts of climate change on Japanese plants and animals
Project/Area Number |
19K24390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
1101:Environmental analyses and evaluation, environmental conservation measure and related fields
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Research Institution | Research Institute for Humanity and Nature |
Principal Investigator |
大西 有子 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 助教 (30738117)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 生物季節 / 温暖化影響評価 / 都市化 / 気候変動 / 温暖化影響予測 / 統計モデル / 生物季節変化 / 文献レビュー / 生物季節観測記録 / フェノロジー / 生態系変化 |
Outline of Research at the Start |
地球温暖化の影響により、世界各地で開花や紅葉などの生物季節の変化が観測されている。しかし、長期的な生物季節観測が行われている地域は世界的にも限られており、地理的要因や構造的要因を含め、生物季節の反応の違いに関しては、未解明の部分が多い。 本研究では、日本全国で1953年以降観測されている長期的な生物季節観測記録を用いて、近年の日本における生物季節変化を、広域かつ多種を対象に明らかにする。そして、地理的要因や構造的要因と生物季節変化との関連を分析する。さらに、最新の温暖化シナリオ(RCP)を用いて2100年までの生物季節変化を予測し、地球温暖化の影響を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、気候変動が生態系に与える影響を、さまざまな動植物の生物季節の変化を分析、予測することで評価することを目指している。本課題の申請時には、生物季節観測状況を把握するため、日本各地へのフィールド調査を予定していた他、海外学会への参加を予定していたが、新型コロナ感染拡大により、長期間実施不可能な状況が続いた。今年度は、最終年度となるため、フィールド調査を実施しない研究内容に計画を変更した。具体的には、前年度に入手した生物季節のデータに加えて、日本各地の気象データを入手し、近年の生物季節の変動とともに、気象パラメーターの経年変化を分析した。
その結果、生物季節は、多くの植物で1980年以降に変化の速度が高まったことが分かった。一方で、1960年から1980年の間は、観測地によりばらつきが大きかった。この時期は多くの都市で都市化が進んだ時期でもあったため、都市化が要因の1つと考えられたため、市町村別の人口データや、都市化率などの都市化を示す指数と用いて、生物季節変化と、気候変動および都市化の進行との関連を分析した。さらに、日本の近年の気温上昇に関する文献のレビューや、都市化と生物季節現象との関連についての文献調査を行った。
これらの分析の結果、東京などの大都市においては、都市化と生物季節変化の相関が高く、都市化による温度上昇が生物季節変化に影響を及ぼした可能性が高いことが分かった。一方で、中都市、小都市の変化については、さまざまな条件別に相関関係を分析したが、強い相関のある条件は特定できなかった。研究活動の終盤では、成果発表用のグラフや資料作成を行い、学会や論文で公表するための準備を行った。
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Report
(5 results)
Research Products
(2 results)