Project/Area Number |
19KK0014
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo (2022-2023) Aoyama Gakuin University (2019-2021) |
Principal Investigator |
菊地 重仁 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80712562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 磨珠枝 立教大学, 文学部, 教授 (40422521)
加納 修 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90376517)
津田 拓郎 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70568469)
安藤 さやか 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 研究員 (90807504)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | フランク王国 / 法文化 / 手稿本 / Leges / カピトゥラリア / 図像 / 装飾 / 写本・手稿本 / レーゲース |
Outline of Research at the Start |
本研究は多民族国家フランク王国の法文化(群)の形成・変容過程の解明を課題とする。様々な法・規範テクストと法実践の関連性や実効性の問題、機能の場でのテクスト相互の関係性の問題、テクストと視覚・聴覚・触覚的諸要素との関係性の問題などを解決すべく、写本に立ち返って史料を分析する。その際、テクストの成立、写本編纂やその利用など各時点におけるテクスト及び写本の意義・機能に注目し、重層的な「文脈化」を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
個々人の活動では、まず研究代表者の菊地がケルン大学の共同研究者たちと共に7月に国際中世学会(International Medieval Congress、リーズ大学)でフランク君主の「カピトゥラリア」に関するセッションを組み、自身はルートヴィヒ敬虔帝の「カピトゥラリア」に関する研究報告を行った。その後2ヶ月間、ケルン大学哲学部歴史学科に客員研究員として滞在し、「フランク期の君主勅令編纂」プロジェクトの枠内でカール・ウーブル教授をはじめとする共同研究者たちと共に手稿本調査に基づいた研究を行い、また国際研究集会の準備を進めた。また研究分担者の中では、津田拓郎のルプスによる「カピトゥラリア」集成に関する研究論文が、国際的に最も権威の高い中世史研究専門誌であるDeutsches Archiv fuer Erforschung des Mittelalters誌に掲載された。 プロジェクト全体としては、年度末の3月に初期中世のフランク王国とその周辺域で作成され法・規範テクストを収録した手稿本を様々な角度から検討する国際研究集会を開催した。海外からの招聘者7名と日本側プロジェクトメンバー5名の総勢12名の登壇者によって、コロナ禍を挟む4年半の間の研究成果が報告された。フロアを交えた活発になされた議論を踏まえ、この集会の成果は翌年度9月に開催される予定の次の研究集会でさらに深められ、その後、総括的な出版を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度末に開催した国際研究集会におけるプロジェクトメンバー個々人の報告において明らかだったように、個別研究は国内に拠点をおいて実施できる限りの範囲においておおむね順調に行われてきたと言える。しかし、プロジェクト開始直後から始まったコロナ禍ゆえに渡航がかなわず、ヨーロッパに滞在しての史料調査や共同研究の機会が得られなかった。ようやく2022年度から徐々にプロジェクトメンバーによる渡航調査を再開し、2023年度も研究代表者がケルン大学に滞在したものの、計画当初に予定していた規模での渡航調査・共同研究が十分に実現できたわけではない。それゆえ、本年度の末に開催した国際研究集会は本来、2019年後期に開始した本プロジェクトの締めくくりとなるべきものであったが、これを研究総括の始まりと位置付けることとし、最終成果報告の場は翌年度に延期することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトは1年の延長が認められたため、2024年度が最終年度となる。研究代表者が再度ドイツに滞在して海外研究協力者たちとの手稿本ベースでの共同研究を進めるほか、9月にプロジェクトの最終成果報告の場としての研究集会をドイツ・ケルンで開催する。そこでは研究代表者・分担者たちも研究成果報告を行う予定である。この集会の成果は2023年度末に行われた国際研究集会の成果と合わせ、プロジェクト全体の総括としての論文集の刊行も予定している。
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