Project/Area Number |
19KK0039
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 7:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
福島 淑彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80367680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳丸 宜穂 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00387656)
柴山 由理子 東海大学, 文化社会学部, 講師 (40824868)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 障害者雇用 / スウェーデン / フィンランド / スウェーデン、 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、障害者の雇用促進のためにどのような政策が必要かつ有効であるのかを、スウェーデンとフィンランドの障害者雇用政策を検証・研究することによって明らかにすることである。スウェーデンとフィンランドにおいて障害者の社会参加が活発で、障害者の労働参加率と就業率が高いことは広く知られている。本研究はスウェーデン及びフィンランドで現地調査(インタビュー調査やアンケート調査)を行い、調査結果を量的及び質的の両面から分析することによって、どのようにしてスウェーデンとフィンランドで障害者の高い労働参加率と就業率が実現しているのかを検証するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
スウェーデン・フィンランド両国で障害者雇用を積極的に行っている地方自治体や企業に対してインタビュー調査とアンケート調査を行って、障害者雇用拡大のための取り組みに関して量的及び質的の両面から検証を行った。 2022年度は、世界的に新型コロナの感染が収束傾向にあったため、フィンランド・スウェーデンの両国で1度だけ現地調査をおこなうことができた。現地調査に加えて、文献調査、emailによる聞き取り調査、Zoomを活用してのインタビュー調査によって研究をすすめた。具体的には、(1)フィンランドの地方自治体(Helsinki市、Vantaa市)の障害者雇用の取り組みの調査と検証、(2)スウェーデン及びフィンランド両国の障害者雇用拡大のための国営企業であるSamhall(スウェーデン)とTyokanava(フィンランド)の取り組みと障害者雇用への効果に関する検証、(3)フィンランドで障害者を積極的に雇用している企業の調査、(4)障害者雇用促進のための制度、法律、アクターの整理とアクター間の関係性、協力体制等の明確化、 (6)障害者雇用と社会厚生に関する理論モデルの精緻化、を行った。 2022年度の研究により以下の点が明らかとなった。つまり、(1)企業や組織が障害者雇用を開始するにあたって政府から支給される「賃金補助金」が不可欠であること、(2)障害者の雇用開始・継続のためにはジョブコーチによるパーソナライズされた継続的なサポートが必要であること、(3)就労の継続がある程度の期間を経過するとサポートなしに障害者が就労し続けることが可能となること、(4)その際の障害者の生産性は賃金補助金なしでの給与に十分見合うものであること、(5)障害者雇用拡大のためには障害者雇用を行おうとする企業や組織へ何らかのインセンティブを付与することが重要であること、である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で、2020年から2022年度に計画していたスウェーデン及びフィンランドで現地調査(インタビュー調査やアンケート調査)を十分に行うことができず、当初計画していた研究計画を十分に遂行することができなかった。Zoom等の利用によるインタビュー調査やインターネットによる情報収集、文献・資料調査を可能な限り行ったが、収集できるデータや情報には限界があり、当初計画していた研究成果を達成するための情報収集を満足いく水準まで行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでの研究成果を研究書という形でまとめる作業を開始する。と同時に、研究成果の精度を上げるために、以下の作業を遂行する予定である。 (1)障害者雇用に関して、先駆的な取り組みを行っているフィンランドのVantaa市とヘルシンキ市への再度のインタビュー調査とアンケート調査。 (2)フィンランド及びスウェーデンで障害者を積極的に雇用している民間企業へのインタビュー調査とアンケート調査調査を行い、障害者雇用拡大のための重要な要因の抽出。 (3)障害者雇用の拡大が社会厚生水準に正の効果を及ぼすことを示す理論モデルの拡張と精緻化。
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