Project/Area Number |
19KK0153
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 39:Agricultural and environmental biology and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高須 啓志 九州大学, 農学研究院, 教授 (50212006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 俊一郎 九州大学, 農学研究院, 助教 (90725045)
松尾 和典 九州大学, 比較社会文化研究院, 講師 (90741281)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2020: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 寄生蜂 / キャッサバコナカイガラムシ / 生物的防除 / 伝統的生物的防除 / 東南アジア / 侵入害虫 |
Outline of Research at the Start |
害虫キャッサバコナカイガラムシは2008年にタイに侵入後東南アジア全体に分布を拡大しアジアのキャッサバに大きな被害を出した。そこで、タイ政府はアフリカのIITAから天敵キャッサバコナカイガラムシトビコバチを導入し、放飼した。この導入天敵の天敵としての有効性を科学的に評価するため、タイおよびベトナムの研究者と国際共同研究を実施し、導入天敵による生物的防除の有効性と、その有効性に他の生物的要因がどのように影響するのかを評価し、トビコバチによる生物的防除の利用可能性と限界を評価する。また、有効なトビコバチ放飼方法を検討する。また、この国際共同研究により東南アジア生物的防除の拠点形成を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、カンボジアにおいて野外におけるキャッサバコナカイガラムシの生命表調査を3回行い、キャッサバコナカイガラムシ個体群における野外の死亡要因の解析、寄生蜂の寄生および寄主体液摂取による死亡率を調べた。その結果、昨年までの研究で明らかになった5月~9月の雨期にコナカイガラムシが少なく、10月~4月の乾期にコナカイガラムシ密度が上昇することが再度確認された。また、雨季の寄生蜂の寄生率はこれまでまったく調べられていなかったが、今回、コナカイガラムシが比較的多く発生した圃場では高い寄生率が見られたこと、コナカイガラムシを人為的に設置した植物にトビコバチが飛来し寄生活動を雨期中も継続して行っていた。この結果は、コナカイガラムシ密度が極めて低い雨期でもトビコバチは寄主を効果的に発見寄生しており、雨期の主要な死亡要因である降雨に加え、寄生蜂のよる死亡がこの時期のコナカイガラムシの第二の死亡要因であることが明らかになった。さらに、トビコバチは寄生に加え、寄主体液摂取によりコナカイガラムシを殺す。今回、野外において寄主体液摂取の頻度とその死亡率を調べる方法を確立し、野外において寄主体液摂取によるコナカイガラムシの死亡率の解析が可能となった。2024年度には、開発した方法により野外における寄主体液摂取が害虫個体群低下への貢献度を明らかにする。室内実験では、DNA解析によるキャッサバコナカイガラムシの1次寄生と2次寄生蜂の寄生率を正確に測定する方法を開発し、論文として発表した。この方法では、極めて短時間に寄生率を正確に測定することが可能である。2024年度はこの方法の有効性を野外で確かめる予定である。九州大学では、キャッサバコナカイガラトビコバチの2次寄生蜂の寄主選択行動を調べ、トビコバチ幼虫および蛹に寄生できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究機期間延長の1年目であるが、年度5回カンボジアにおける野外実験を計画していたが、天候不順とそれに伴う実験準備遅れにより2回分野外実験ができなかった。室内の研究が予定通り進み、一部は論文として発表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、最後の研究の仕上げとして、これまでの野外研究で取り残した点(野外における寄主体液摂取率の測定、DNA解析による寄生率調査)を確認するとともに、室内研究(主に2次寄生蜂の生態・行動)5年間の研究成果のまとめを行う。そこで、2回カンボジアにおいて生命表調査を行うとともに、アメリカ昆虫学会で成果を発表するとともに結果をとりまとめ論文として投稿する。
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