Project/Area Number |
19KK0168
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 41:Agricultural economics and rural sociology, agricultural engineering, and related fields
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
藤巻 晴行 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 教授 (90323253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Kristina Toderich 鳥取大学, 国際乾燥地研究教育機構, 特命教授 (10830101)
齊藤 忠臣 鳥取大学, 農学部, 准教授 (70515824)
大西 純也 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 農村開発領域, プロジェクトリーダー (70829845)
實野 雅太 東京農業大学, その他部局等, 助教 (80808105)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥18,330,000 (Direct Cost: ¥14,100,000、Indirect Cost: ¥4,230,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2019: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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Keywords | 灌漑 / 塩ストレス / 塩害 / リーチング / 塩類集積 / 除塩 |
Outline of Research at the Start |
灌漑に伴う塩類集積に対し、FAO のガイドラインに代わる塩分管理法として、土壌中の塩分輸送シミュレーションモデルを用いて最適な除塩用水量を決定する手法を提示し、その予測精度と効果を圃場実験により検証する。また、もう一つの改善策として、土壌水分塩分センサーにより、収量に大きな影響の生じる限界塩濃度に達した時点で一定水量のリーチングを行う方法も提示し、その効果も検証する。FAOガイドラインに基づく対照区も含め4年連作で収量を測定し、従量制水費用を考慮した純収入を比較する。さらに、供試作物の塩ストレス応答関数もポット実験により測定し、新しい耐塩性リストを世界中の改良普及員や灌漑技術者に提供する。
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Outline of Annual Research Achievements |
6月から渡航制限が緩和されたため、6月末にアラル海流域イノベーションセンターにて実験圃場を立ち上げ、ゴマを供試作物として数値シミュレーションモデルを用いた灌漑水量の最適化が果たして灌漑水の塩分濃度が高い条件下でも有効なのかどうかを検証する実験を開始した。10月下旬まで概ね順調に推移したものの、カウンターパートの収量調査ミスにより効果を検証できなかった。11月上旬よりライ小麦を播種したが、霜害により活着率が低く、3月下旬に中断した。1月よりパレスチナ国立農業研究センター(NARC)エリコ支所でもトマトを供試作物として実験を開始したものの、灌漑水の供給が不安定で3月中旬に中断した。 海外と並行して国内の2箇所でも行った。鳥取大学乾燥地研究センターのガラス温室で10月から1月にかけてブロッコリーを供試作物として(実験1)、また、 11月から3月にかけて石垣島の国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点のビニールハウスでトマトを供試作物として(実験2)行った。いずれもNaCl水溶液を灌漑水に用い、FAOの基準に基づきリーチングを行った対照区と同じくNaCl水溶液を灌漑水に用い、毎回の灌漑水量を最適化する「最適化区」を3反復で比較した。その結果、実験1と実験2いずれも純収入に有意差はなかった。実験1では、蒸散効率を定数でなく飽差の関数として与えるべきことが示唆された。実験2で最適化区が終盤に過剰に潅水したとみられることから、これまで積算蒸散量の関数として与えてきた作物係数を、ピーク以降は播種後日数の関数とすべきであることが明らかとなった。実験1の結果を国際誌に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた海外での現地栽培実験が2年間行えなかった。令和4年度にはそれを開始できたものの、上記のトラブルにより期待していた成果が得られなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
海外に圃場実験は様々なトラブルにより結果が得られない場合が少なくないため、今年度もウズベキスタンで夏作と冬作、パレスチナで冬作の3作の実験を行う。また、並行して鳥取大学乾燥地研究センターのガラス温室でのゴマを供試作物とする塩水灌漑栽培実験を6月から行なう予定である。また、石垣島の国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点のビニールハウスでのトマトを供試作物とする塩水灌漑栽培実験も 11月から再度行う予定である。
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