Project/Area Number |
19KK0225
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 55:Surgery of the organs maintaining homeostasis and related fields
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
笠井 慎也 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (20399471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 和隆 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 分野長 (60281656)
村上 浩子 (古田島浩子) 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主任研究員 (60619592)
田中 美歩 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (40788155)
田中 宏樹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70596155)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2019: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | オピオイド / 鎮痛薬 / 死後脳 / エピゲノム / 副作用 |
Outline of Research at the Start |
ヒトとげっ歯類では大半の相同遺伝子やDNA領域を有し、ヒト疾患のモデルとしてげっ歯類は有効な実験動物であるとされてきた。しかし近年、げっ歯類とヒトにおける脳機能や治療薬奏効の違いから、脳・神経系における分子動態についてげっ歯類とヒトとの違いを明らかにする必要性が高まっている。本研究では、スウェーデン研究機関との共同研究により、ヒト死後脳について脳領域別に全ゲノム遺伝子発現解析・DNAメチル化解析など多層的解析を行い、麻薬性鎮痛薬により引き起こされるヒトに固有の遺伝子制御機構を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
オピオイドの呼吸抑制において、延髄呼吸中枢におけるPreBotC領域について解析を進めている。ヒトPreBotC領域のマーカー分子であると報告されているneurokinin 1 receptor (NK1R)、somatostatin (SST)、choline acetyltransferase (Chat)の中で、Chatのみが解析を行っているヒト死後脳で検出できており、ヒト死後脳における正確な領域特定が問題となっている。海外共同研究機関のDruid教授およびヒト脳の解剖学の研究者とZoomによる打ち合わせを行い、延髄の構造とChatの染色像で領域特定を行う事に決定した。 本研究計画では、麻薬性鎮痛薬が引き起こす呼吸抑制など副作用発現における分子メカニズムを、ヒト死後脳とマウスを用いて解析する計画であり、マウスの実験の大半は研究代表者の所属先において行う予定である。 現在、世界中で問題となっているヒトにおける麻薬性鎮痛薬の過剰投与による突然死は、その呼吸抑制作用によると考えられており、フェンタニル・オキシコドン・ブプレノルフィンといった麻薬性鎮痛薬の中でもフェンタニルが主な原因薬物である。昨年度はブプレノルフィンを用いて行った副作用発現マウスモデルの作製を、今年度はフェンタニルについて行った。また、フェンタニルはネコやイヌといった伴侶動物でも胸部筋硬直を引き起こすことを報告した。覚醒下においてマウスの呼吸量を測定することは、高額な機器が必要で正確な解析が難しい。今後は、これら麻薬性鎮痛薬の過剰投与による突然死のマウスモデルについて、脳延髄からpreBotC領域を抽出し、遺伝子発現およびゲノムのメチル化解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの世界的流行のため、2022年度も海外共同研究機関に滞在し実験を行うことが困難であった。そのため、海外共同研究機関で行う予定の実験は休止している。しかし、海外共同研究者とZoomによる今後の打ち合わせを行い、解析群の中で特に追加回収が必要なGroup 2 (慢性使用群:オピオイド慢性使用-アクシデント死)およびGroup 4 (対照:オピオイド非使用-アクシデント死)の死後脳について海外共同研究者に回収を依頼したが、法医学(検死)検体が新型コロナウィルスに感染してる危険性のため、現在追加検体の回収も停止している。既に保管済みの死後脳検体の日本への輸送については、ヒト組織検体の国家間輸送が難しく現地において核酸等の抽出を行い、抽出後検体の送付を計画していたことから、本年度は日本への検体送付は行わなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年後半から共同研究機関の所在国スウェーデンと日本間で条件なく出入国が可能になり、現在、海外共同研究機関における共同研究の実施について、当該共同研究機関と打ち合わせを行っている。 次年度は海外共同研究機関においては、引き続き麻薬性鎮痛薬の使用による死後脳の回収を依頼し進める。研究代表者の所属機関においては、麻薬性鎮痛薬の過剰使用モデルマウスの延髄の呼吸中枢(PreBotC領域など)におけるトランスクリプトーム解析及びエピゲノム解析を行う。同様の解析を回収したヒト死後脳においても行い、ヒトとマウスのトランスクリプトーム解析及びエピゲノム解析データを比較することで、本研究の目的である「ヒトに固有の遺伝子制御機構の解明」を行う。
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