長期間の重力変化に対するマウス骨格筋の適応メカニズム追究
Project/Area Number |
19KK0253
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Matsumoto University |
Principal Investigator |
河野 史倫 松本大学, 大学院 健康科学研究科, 教授 (90346156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 貴之 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (00803561)
芝口 翼 金沢大学, GS教育系, 講師 (40785953)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2021: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 骨格筋 / 重力 / エピジェネティクス / 代謝 / ミトコンドリア / 高重力環境 / ヒストン修飾 / 宇宙実験 / サンプルシェア / 過重力 / マウス飼育装置 |
Outline of Research at the Start |
ヒトが現在よりも長く宇宙滞在するためには、まず実験動物を使った長期間の宇宙飛行実験が必要である。イタリア・ジェノバ大学の研究グループは、Mice Drawer System(MDS)を用いて3ヵ月間マウスを宇宙空間で飼育する実験を行い、複数の深刻な生理機能低下が起こることを明らかにした。このような医学的問題に対する根本的な解決策は宇宙空間で重力を発生させること(人工重力)であり、実際にヨーロッパ宇宙機関(ESA)は人工重力の有効性についての研究に力を入れている。本国際共同研究は、MDSを用いてマウスを長期間高重力環境に曝露した場合、生体機能にどのような影響が起こるのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
イタリア・ジェノバ大学Sara Tavella教授との共同研究により、オランダ・欧州宇宙技術研究センターにおいてマウスを用いた1か月間の3G重力暴露実験を実施した。新型コロナウイルスのパンデミックなどにより本実験実施が遅延していたが、2023年2月~3月に実験実施し、当初の予定どおり骨格筋サンプルを採取するためオランダへ渡航した。本研究テーマは、遠隔マウス飼育装置Mouse Drawer System(MDS)を用いた連続過重力環境暴露による生体への影響を検討するものであった。マウスを野生コントロール群、MDSコントロール群、3G暴露群に分け実験を実施した(各12匹)。MDSを用いた飼育のみでは体重などに顕著な影響は見られなかったが、3G暴露群では体重ならびに骨格筋重量の低下が認められた。現在、イタリアの他の骨格筋研究チームと共同して筋サンプルの解析を進めており、免疫組織化学解析による筋線維形態の評価、運動に関連した遺伝子およびタンパク質の発現解析、これらの遺伝子領域におけるエピゲノム解析を実施する。また、シミュレーション実験として国内において同期間の運動トレーニング実験も実施した。運動に関連する遺伝子領域では、遺伝子転写を活性化するH3K4me3修飾だけでなく、これまで転写を抑制すると考えられてきたH3K27me3修飾も同時に亢進することが明らかとなった。さらにこれらのヒストン修飾変化は、ヒストンH3.3バリアントの挿入とも関連していることも分かった。
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Report
(5 results)
Research Products
(4 results)