やわらかなロボットによる人間との安全な相互作用を基盤とする運動学習
Project/Area Number |
19KK0285
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
池本 周平 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (00588353)
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Project Period (FY) |
2020 – 2023
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥15,210,000 (Direct Cost: ¥11,700,000、Indirect Cost: ¥3,510,000)
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Keywords | 筋骨格ロボット / テンセグリティロボット / ソフトロボット / 物理的インタラクション / 運動学習 / 生物規範ロボティクス / 人間-ロボット間インタラクション |
Outline of Research at the Start |
人間とロボットが握手することを想像されたい.このとき,たとえロボットがランダムな位置に手を伸ばすとしても,そこへ人間が握手しにいくのであれば,その無作為な運動は,結果的にもれなく,「人間と握手する」という意味を持つ.このとき,人間とロボットの運動データには,「握手する」というタスクの情報が含まれ,両者のデータの連関をモデル化することで,ロボットの運動制御・学習が行える可能性がある.本研究は,この着目に立脚し,人間を含む環境の拘束がタスクの定義につながる新しいロボットの運動制御・学習の枠組みの提案を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
当初計画では,滞在先において代表者が実験のためのロボットプラットフォームを整備し,共同研究者の提案する学習手法の拡張・適用を通じて,ヒトとロボットの相互作用から運動を学ぶロボットの枠組みについて研究することを計画していた.世界的なコロナウィルス感染拡大を受け,2021年度までには,当初予定していたロボットプラットフォームの滞在先での構築を諦め,所属組織(九州工業大学)に備え付ける形で開発し,遠隔で研究を行うための計測環境について整備してきた.また,当該ロボットプラットフォームとは別に,渡航時に持参することが可能で,滞在先で本課題の遂行に利用できる別のロボットプラットフォームについても設計・製作に着手した. 所属組織に備え付ける形で開発したプラットフォームについては,2022年度のIEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS2022)で発表した.また,2022年度は,海外渡航が可能と判断できる状況にまでコロナウィルス感染状況が落ち着いたことから,11月20日から12月11日の間,当初渡航を予定していたアリゾナ州立大学に短期間滞在し,開発したロボットプラットフォームによって得られたデータに基づき,滞在先の研究室が保有するノウハウ・ソフトウェア資産を利用することで,その制御の学習に取り組んだ.この結果については,2023年度のIEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systemsに国際会議論文として2件投稿した.滞在先に携行できるロボットプラットフォームについては,今回の渡航に開発が間に合わなかったが,現在も開発に取り組んでいる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本計画は,アメリカ合衆国アリゾナ州立大学のProf. Heni Ben Amor氏が主宰する研究室との国際共同研究であったが,計画開始当初からのコロナウィルスの世界的な感染拡大で渡航を断念せざるを得なかった.この間,共同研究のためのロボットプラットフォームの開発を進め,学術雑誌・国際会議に成果発表を行うなどの活動を行ったが,渡航時に実施予定だった内容については大きな遅れが生じた.2022年度には1か月程度の短期渡航をすることができ,現地で共同研究を実施し,共著論文の執筆・投稿につながったが,完全に後れを取り戻すまでには至っていない.そこで,当初,2022年度までの計画であったが,上記の理由で計画開始直後からの有効な活動が難しかったことから,1年の延長を申請し,2023年度を最終年度として活動することとした.
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Strategy for Future Research Activity |
世界的な新型コロナウィルス感染拡大で研究期間の大半で有効な活動が難しかったことから,当初は2022年度までの計画であったところ,1年の延長を申請し,2023年度を最終年度として活動する.2022年度までに共同研究のためのロボットプラットフォームを所属組織(九州工業大学)に備え付ける形で開発し,11月20日から12月11日までの短期渡航の間,ロボットプラットフォームを動かして収集したデータに基づき,運動学習に関する共同研究を実施した.今後も当該プラットフォームの改善を進め,データのやり取りで共同研究を進めることを予定している.また,2022年度は,データ処理(ロボットの運動学習)のためのワークステーションも所属組織に導入し,渡航期間の不足を補いながら研究を遂行する環境を整えた.加えて,渡航先に携行できる簡易的なロボットプラットフォームについても開発を進めている.2023年度も11月から12月にかけて短期渡航することを計画しているため,それまでに本ロボットの開発を完了し,実ロボットを使った共同研究,成果発表を目標として研究を遂行する予定である.
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)