南アジア系社会の肉食をめぐる文化の動態に関する比較民族誌的研究
Project/Area Number |
19KK0304
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
中川 加奈子 追手門学院大学, 社会学部, 准教授 (80782002)
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Project Period (FY) |
2021 – 2024
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
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Keywords | 南アジア系社会 / 肉食文化 / カースト / エスニックフード / 不浄観 / 歴史人類学 / 屠畜 / ディアスポラ / 南アジア / グローバル化 / 文化政治 |
Outline of Research at the Start |
本研究はグローバル市場への包摂が急速に進む南アジア系社会において、従来カーストや民族、及び宗教に強く規定されると見なされがちであった食肉をめぐる文化の動態を、多角的に再考するものである。 第一の目的は、食肉を取り巻く浄/不浄、ハラール/ハラーム、吉/凶といった土着の民俗知が、ナショナリズム等の政治的イデオロギーにいかに融合・接続するのかという下からの文化変動のダイナミズムを明らかにすることである。第二の目的は、研究対象の旧宗主国であるイギリスの南アジア系ディアスポラを新たに調査対象に組み入れることで、グローバル化の動態を立体的に提示することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、グローバル市場への包摂が急速にすすむ南アジア系社会おいて、仏教やヒンドゥー教、イスラム教など、宗教や民族、及びカーストに強く規定され ると見なされがちであった食肉をめぐる価値規範を比較民族誌論的に再考するものである。本研究は、大きく3点の目的を持つ。第一にこれまで日本語にて公表してきた成果の英語発信、第二に民族誌的記録と歴史的文書の接合、第三にイギリスにおけるネパール人移民コミュニティにおける食文化調査である。期間中の成果として、国際学会に口頭発表するとともに、和文にて国内学術誌に1本の論文を投稿し掲載予定である。これらをもとに、グローバル市場の浸透を受け、カーストに基づき屠畜を担っていた人々が職業として食 肉加工を再定位している様相を明らかにした。 具体的な成果としては、下記の通りである。第一の目的に関して、博士論文の英文単著化にむけ翻訳やリライト作業を進めている。また、単著の一部を国際会議 Himalayan Studies Conference 2022 Torontoにて口頭発表を行い、成果の公表と意見交換を行った。これをもとに、国際誌に英文で論文を投稿する準備を進めている。第二の目的に関して、学術雑誌『文化人類学』に論文を投稿し、掲載予定である。第三の目的に関して、イギリスのネパール人コミュニティが実施するオンラインイベントやミーティングに参加した。上記ト ピックに関してはオンラインで形成したネットワークを生かして、今後別の機会に実施することとしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により当初予定していたイギリスでのディアスポラコミュニティの調査は実施できなかったが、オンラインミーティングなどを通して人脈を形成するこ とはできた。上記の点については今後の調査課題としたい。 それ以外の点については、概ね予定通り実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はパンデミックが少し落ち着きを見せてきたことから、当初予定していた移民コミュニティの食文化の調査などフィールドワークを実施する予定である。ま た、国際会議などに参加し、研究成果の公表を図りたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)