クリエイターへの正当な対価還元のための「情報透明性」に関する比較法的研究
Project/Area Number |
19KK0311
|
Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 05070:New fields of law-related
|
Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
張 睿暎 獨協大学, 法学部, 教授 (80434231)
|
Project Period (FY) |
2020 – 2023
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
|
Keywords | 情報透明性 / 正当な対価 / 欧州デジタル単一市場 / 著作権指令 / クリエイター / クリエーター |
Outline of Research at the Start |
コンテンツの著作権利用許諾とその使用料の徴収・配分の際に、クリエイター(創作者)に正当な対価が還元されていないことは、YouTube等が音楽から得ている収益と著作権者に還元される収益とが不均衡であるという「バリューギャップ問題」として指摘されている。 多国籍オンラインプラットフォームがデジタルコンテンツ流通を事実上支配している現状において、正確で効率的な対価還元の前提となる各種情報の「透明性」を確保し、クリエイターに正当な対価を還元するためにはどうすべきか、著作権法制やオンラインプラットフォームに関する法制を比較法的に検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
2022年3月25日に、海外共同研究先であるイタリアから帰国し、4月から日本でのフォローアップ研究を開始した。 2019年6月7日に発効した欧州の「デジタル単一市場における著作権に関する指令(DSM著作権指令)」19条1項が規定する、著作者および実演家に対する「透明性の義務」に焦点をあて、①DSM著作権指令を受けて各会員国が行う立法および政策の動き、②「デジタル単一市場」を構築しようとする欧州にとってのDSM著作権指令の意義とインパクト、③欧州のコンテンツ市場の動向や指令の国内法化以降の各会員国内の動き、④多国籍オンラインプラットフォームの欧州域内におけるDSM著作権指令への対応や関連法制を検討していたが、その後の推移や政策立法の動向、各国での国内法化の状況を、オンライン学会や韓国出張にてフォローアップし、クリエイターへの正当な対価還元の前提となる「情報透明性」を比較法的に検討し、論文および学会発表を行った(研究成果は後述)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症による渡航規制も緩和され、既存の遅れを取り戻すことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症による渡航規制も緩和され、現地調査も可能になったので、2023年6月のフランス出張および学会参加を予定している。引き続き、オンラインとオフラインを併用して、海外共同研究者らと研究交流を継続し、欧州各国および米国における最新研究情報の入手に努める予定である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(7 results)